運動と感覚と記憶と学習と

お読みいただいている皆さんありがとうございます。
本サロンを運営しています、理学療法士の唐沢彰太です(自己紹介はこちらから→唐沢彰太って誰?です。

リハビリを行っていると、患者さんに覚えて欲しいことと出来るようになって欲しいことがあります。
例えば、起き上がる時に麻痺側上肢をお腹の上においてから起き上がって欲しいときに、動作手順を覚えてもらうための介入を行います。

この時、患者さんは

<記憶すれば良いのか?>
<学習すれば良いのか?>

どちらになるのでしょうか?
今回はこの記憶と学習を臨床上しっかりと選択する大切さを書いていきたいと思います。

覚えてもらえないのは、記憶ではなく学習が必要?

最初にも書いたような動作手順を覚えて欲しい時、皆さんはどういった方法で行っていますか?

多くの方は、声掛けによる気付きを与えて覚えてもらう方法を取っているのではないでしょうか。
例えば、麻痺側上肢の管理について教えたあとに起き上がる時、患者さんが麻痺側上肢を忘れていたら、

「〇〇さん、左手忘れていませんか?」

のような感じです。
ですが、麻痺側の感覚障害が重度であったり、無視や失認などの高次脳機能障害がある場合なかなか動作変容が生じないケースがあります。

このような時、声掛けや張り紙などの「記憶」に頼る方法ではなく、体性感覚に基づく運動学習が必要になってきます。

例えば、声掛けだけではなく必ず非麻痺側上肢をセラピストが介助して麻痺側上肢をお腹の上に移動してもらうといった流れになります。
このひと工夫を加えることで、学習が生じやすくなり動作変容がみられてくる方がいらっしゃいます。

体性感覚をどう考えるか

私がまだ学生だった頃の実習で行った病院で、セラピストとして働かれていたPTの方にある質問をされました。

「全く運動に障害がないけれど、感覚が消失している患者さんはどんな風に動くと思う?」

まだ学生だった私は、運動に障害がないなら、感覚が消失していたとしても視覚で代償したりでほぼ普通に動けるのではないか?と。

この運動と感覚の関係性は行為や動作を考えていく上で切っても切り離せない関係です。
動作を洗練していく、エラーに気付く根本は基本的には体性感覚が必須です。
その感覚を、患者さんがどう使うのか?を考えていく事はリハビリテーションにとっては非常に重要であることは間違いありません。

つまり…

感覚に問題ないかどうかの先には、感覚が上手く動作に使われているのか?

を考えていくということです。

みなさんは目で見える動作や運動だけではなく、目に見えない感覚をどう考えていますか?
実は動作から感覚を観察することも出来るんですけどね…。

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