機能だけじゃだめだよ。だけど…

お読みいただいている皆さんありがとうございます。
本サロンを運営している、理学療法士の唐沢彰太です。

私も理学療法士になって10年が経過しました。
10年間とにかく患者さんの改善を突き詰めて勉強し、実際の臨床で患者さんと向き合ってきました。

その中で、改善を突き詰めてきたからこそ、足りない部分に気付いてきています。
今回は、

【リハビリテーション】

について、書いていきたいと思います。
まだ経験の浅い理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の方にぜひ読んでいただいと思います!!

機能改善だけでは足りないけど…

理学療法士になって1年目からずっと思っていたことは、自分のリハビリで一人でも多くの患者さんを改善することでした。
これは今でも変わっていません。
それくらい、回復期から今の保険外リハビリまで

患者さんを良くするためには?

を考えていました。
そんな考えを持っている中、前の職場の同僚からある人ことを言われました。

【機能だけじゃだめだよ】

言われたその時は悔しいやらムカつくやら思っていましたが、その後もその言葉はずっと心の片隅に残っていました。

この言葉は考えれば考えるほど深い言葉です。
リハビリテーションは包括的アプローチであり、患者さんの機能だけではなく生活や環境など様々なことまで考える必要があります。
また精神面や心理面も介入の対象で、がつがつ改善を求めている人ばかりではないんです。

ただ、この10年間(まだ10年ですが)改善を突き詰めてきたからこそ、この機能だけじゃだめだよに対する答えが見つかりました。

それは…

改善を目指し患者さんに変化をもたらせるからこそ

【機能だけじゃだめだよ】

と言える

これです。
リハビリテーションは、時期や対象などによって目的や役割が異なっているので一概に言えないのは承知しています。
ですが、少なくても回復期に入院されることの多い、下肢の骨折や脳血管疾患の患者さんに対してリハビリを提供するセラピストは、改善を目指すことが必須だと思っています。
目の前の患者さんの痛みを改善し楽になって欲しい、歩けるようになって生活して欲しい。
この目標を達成するために、勉強し知識技術を向上していくことが務めだと思っています。

機能を変化することを突き詰めて、もっと患者さんのことを考えていくと、機能だけだと足りないことに気付きました。
これは、患者さんの声に耳を傾け、生活まで視野を広げて【実感】しました。
ここで初めて、【機能だけじゃだめ】ということに気付き、反対に【機能をつねに考えていないとだめだ】ということにも気付きました。

皆さんにとってリハビリテーションとはなんですか?
臨床で患者さんと関わるこの枠組みが、私にとってのリハビリテーションです。

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セラピストになった人、初めての先輩になった人へ

お読みいただいている皆さんありがとうございます。
プロリハ研究サロンを運営している理学療法士の唐沢彰太です。

新年度1本目の記事になります!
新社会人の皆さんおめでとうございます。また新しく後輩が出来た方も育成頑張ってください。

そこで今回は、私の後輩育成の心得について書いていきたいと思います。

どんな先輩がいたら嬉しいかをイメージする

私がまだ理学療法士として働き始めて間もない頃、職場にはたくさんの先輩がいました。
先輩にもいろいろな方がおり、勉強している人、教えるのが好きな人、もくもくと仕事をしている人まちまちでした。
どの先輩も当然私より経験があり、学ぶことがたくさんありました。

一方で、反面教師としてみていた先輩がいたことも事実でした。
これは私が生意気だったことももちろんありますが、仕方がないことなのかもしれないとも思います。
皆それぞれリハビリに対する思いは違いますし、得意不得意、好き嫌いがあるのも事実ですので。

そんな中で私にも後輩が出来ました。
ちょうど東日本大震災があった年だったこともあり、非常にばたついていたので鮮明に覚えています。
当然後輩育成をしていかなければならない立場になったのですが、これがまたうまくいかない。
当然のように、先輩にいろいろな方がいるように、後輩にもいろいろな人がいるからです。

そこで私は、「自分だったらどんな先輩がいたら嬉しいのか」を考えることにしました。
仕事の悩みを聞いてくれる先輩、臨床の悩みを聞いてくれる先輩、人間関係の相談にのってくれる先輩いろいろ考えました。
私にも得意不得意があるので、「臨床の相談にのる先輩」「勉強している姿を背中で見せてくれる先輩」を目指すことにしました。

私のように、日々勉強しなければ不安になるタイプの人間は必ずいて、そんな後輩にとって私の目指す先輩増はとても貴重だと思ったからです。

そこから私は、インプットを欠かさず行い、後輩が求めるアウトプットをしていくことになりました。

後輩への育成が自分にもたらす成長

はりきってインプットとアウトプットをしていた私でしたが、あることに気付きます。
それは、自分が成長させられていることでした。

本を読んだり、勉強会に参加したり様々な方法で参加していた勉強会ですが、その時私は2つのことを考えながら学んでいました。

  1. 患者さんにどういかしていこうか
  2. 後輩にどう伝えようか

どちらもアウトプットであることは言うまでもありませんが、2つとも目的が違います。
すると、インプットにも多様性が生まれてきます。
ただ覚えるだけではなく、どう伝えるか、どう臨床に取り込むかそれぞれを考えることは、知識の定着の効率が圧倒的でした。(今思えばですが)

自然と行っていたこれらのことは、私を成長させてくれました。
ただ教えてもらうだけではやはり意味がありません。
そこには、その知識を自分の物にしてどう使っていくのかがなければ、やはり成長はないなと思います。

このようにしてセラピスト人生を歩んできた私ですが、嬉しいことにいまだに慕ってくれている後輩がたくさんいます。
後輩のセラピストたちにとって、いて良かった先輩であれたなら、それほど嬉しいことはありません。

新社会人の人たちは、自分にとっていて良かった先輩と出会えることを願っています。
また、後輩が出来たセラピストの人たちは、自分をいて良かった先輩と言ってくれるように行動していってください。

もしこのことに悩んだら是非プロリハ研究サロンの戸を叩いてください。
全力でサポートします。

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骨折後のリハビリの違和感

お読みいただいている皆さんありがとうございます。
理学療法士の唐沢彰太です。
この挨拶恒例になっておりますが、何かキャッチフレーズを作りたい今日この頃です。

さて、今回は骨折後のリハビリについての「違和感」についてです。
この違和感は、遡ること12年。
実習先でのアドバイスから始まりました。

骨折したら杖が必須?

ある急性期で実習をしていた私は、大腿骨頸部骨折OPE後の患者さんをバイザーの方とみさせていただきました。
その患者さんにおいて、リハビリの目標を立てていく時のことです。
私は、その患者さんは骨折前はすたすたと歩かれていたため、リハビリも病前と同様の歩行を目指すための目標を設定しました。
ですが、症例検討会の時にある理学療法士の方より、

「頸部骨折の方の歩行の目標は、1段階下の歩行様態を目標にリハビリを行う

とアドバイスをもらいました。
つまり、簡単に言いますと、大腿骨頸部骨折(太ももの太い骨の最も細く折れやすい部分の骨折)の前は独歩だった人は杖が必要になるということです。

実際、論文にもこのような内容が書かれているものもあり、学生だった私は違和感がありながらもその目標に設定し、プログラムを立てていきました。

前に書いた通りその方は、骨折前は杖などを使用せず、歩行は自立されており、私としては再度補助具なしでの歩行獲得を目指すものだと考えていました。
ですが、アドバイス頂いた内容は一段階下げた目標でした。

もちろん、再転倒のリスクを出来るだけ下げることは大切であり、杖などの補助具を使用することも理解できます。
ですが…。
この違和感は、実際に現場に出てからもなかなか消えませんでした。

リハビリの目標はその人の目標!

正直今でもこの疑問は解決できていません。
エビデンスと固有性の間でさまよっている感覚です。

医療にはエビデンス(根拠)が求められる昨今、リハビリも例外ではありません。
その中で、様々な物事を一般化していく事は非常に重要なのだと思います。

ですが、他のブログや記事でも書いている通り、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士は、疾患に対してリハビリを行っているわけではなく、その人自身とリハビリを行っています。
この様な中で、一般化し精度を上げ、質を上げていける分野とどうしても患者さん個人を抜いて考えていくことが出来ない分野があると思っています。

その代表が目標ではないでしょうか。

患者さんをしっかりと評価して、機能や能力レベルを正しく把握した上で、論文などの知見を取り入れていく。
今回の患者さんで言えば、なぜ杖が必要になるのかを論文などの視点と、その患者さんの視点双方から説明していかなければなりません。
論文に書いてあるから…その知見に目の前の患者さんはいません。

エビデンスベースの考え方は絶対に必要です。
ですが、知見や情報は使い方が非常に大切です。

患者さんの可能性を最大限引き出していくためにはどうすれば良いのか?
その答えは、患者さんとリハビリをしている療法士が導き出さなければなりません。
骨折する前より能力が上がる患者さんを私はたくさん見てきました。
どうすればそうなれるのか?
ここを話し合うことが必要です。
未来を見据えた話し合いを。

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新しい風を起こす

新しい風を起こす

お読みいただいている皆さんありがとうございます。
理学療法士の唐沢彰太です。

私は理学療法士の育成校で勉強していた時と、理学療法士になって実際に現場で働いてからとでギャップがありました。
このギャップは今でも感じていて、
「どうしてなの?」
と思うことがたくさんあります。
その中でも、最もギャップに感じた、臨床で不足している点について書いていきたいと思います。

学生の頃はあんなに念入りにやったのに…

学生の頃に行く実習。
私は、見学実習・評価実習・臨床実習と合計すると30週間近い時間の実習を経験しました。
その中で最も学んだことは、
「観察と分析、更に評価の統合と解釈」
でした。

これは、実習において「評価実習」というものがあることからも、リハビリテーションでは、
患者さんを正しく理解することが重要である
こととつながっています。
念入りな情報収集、網羅された評価・検査、多くの動作の観察と分析、これらを統合する作業…。
実習の時はレポート作成に必死で気付きませんでしたが、実際に臨床に出るとこれらが非常に重要なプロセスであることを痛感しました。

ですが、実際の臨床現場ではどうでしょうか?
初回介入の時に行う評価も念入りとはいえず、毎回の介入で十分な観察から評価までを行うことは非常に少ないのではないでしょうか?
なぜなのでしょう…?

【トップダウン】という魔法の言葉

現場では時間に追われています。
回復期では1日21単位(20分/1単位)、7人の患者さんのリハビリが義務付けられている所もあると聞きます。
実習では一人の患者さんを念入りに評価していく形になる為、環境的にも全く異なっています。
これが、1つの要因でしょうか。

また、患者さんを評価していくプロセスに、
・ボトムアップ
・トップダウン
の2つの表現が使われます。
1つ1つ丁寧に評価し、全ての問題点を洗い出してから介入を考えて行くボトムアップに対して、トップダウンでは獲得を目標とする動作を観察・分析してそれに必要な評価を行っていきます。
先述したように、時間との勝負であるリハビリの現場においては、より効率が良いトップダウンで患者さんをみていくことが多い…とよく聞きます。

このように聞くと、非常に理にかなっていて、評価を必要な分のみを行っていくことが当たり前のように感じます。
ですが、ボトムアップにしろトップダウンにしろ、患者さんの全体像や特徴を掴んでいくためには、十分な観察と評価が絶対に必要です。
このトップダウンの考え方は、まだ経験の浅い理学療法士や作業療法士が実施すると、
【大腿骨頸部骨折で人工骨頭置換術だから、股関節周りの筋力トレーニングが必要だな】
といったような、人ではなく疾患と結びつきやすいリスクがあります。

リハビリテーションの基礎である【その人らさ】が失われてしまっては本末転倒です。
疾患別に必要な評価に加えて、その人に必要な評価は何なのか?
ここを大切にしなければ、退院後大変な生活が待っていることは言うまでもありません。

新しい風を起こす

私は、この様なギャップを感じながら現場で働いてきました。
「何かが違う…」
そう感じながら臨床に入ることは非常にしんどかったです。

臨床は、患者さんを知ることから始まります。

患者さんの一挙一動を見逃さないように念入りに観察し、気付いた点を分析していく為に評価を実施する。
これを臨床の中で繰り返し患者さんを知っていきます。
実際の介入の中でも、観察は常に行い、必要であれば評価や検査を実施します。

これは、ある症例検討にて先輩セラピストが言っていた言葉が影響しています。
新人セラピストが担当していた患者さんについて発表していると、質問に窮してしまいました。
その時、その患者さんに代診(担当のセラピストが休みの時に、代わりのセラピストが介入すること)で介入した事のある先輩が質問に回答しました。
すると、この代診に入った人とは別のセラピストが
「この患者さんの担当は○○でしょ?誰よりもその患者さんのことを理解していないとリハビリは出来ない。」
と言っていました。
これは、非常に刺さりました。
その通りです。
患者さんの理解の深さに経験年数は関係ありません。
どれくらい知ろうとしたのか?が大切です。

このように、今のリハビリの現場には手技や理論などのHow toが浸透しすぎています。
もっと初心に戻り、なぜそう動くのか(Why)を突き詰めて考えていくことが必要です。
この風を起こしていきたい…
この気持ちを持って臨床に向かっています。

リハビリを変えたある患者さんとの出会い

自分を変えたある患者さんとの出会い

 

お読みいただいている皆さんありがとうございます。
本サロンを運営しております、理学療法士の唐沢彰太です。

皆さんは担当した患者さんの事をどれくらい覚えていますか?
とても印象深い患者さん、施術がなかなかうまくいかなかった患者さん、凄く親切で優しくしていただいた患者さんなど、様々な関係性の患者さんがいらっしゃるのではないでしょうか?

私にも、とても印象深く非常によく覚えている患者さんはたくさんいますが、一人の患者さんを通して、リハビリにおいて本当の意味での信頼関係を教わった患者さんを良く思い出します…。
そのある患者さんとの出会いが、私のセラピスト人生を変化させるきっかけとなりました。

私が理学療法士になって3年が経過した頃、ある患者さんが骨折で入院してきました。
その頃私は回復期病棟に勤務しており、その患者さんの担当をすることになりました。
ご高齢にもかかわらず、私のような若者にも非常に丁寧に接してくださり、いろいろな話をしていただきました。

また、リハビリは認知神経リハを本格的にやり始めた頃で、道具を使用した介入を初めて行った患者さんでもありました。
患者さんは急性期の時のリハビリとのギャップに介入当初は私とのリハビリに対して、
「本当にこんなことで良くなるのかしら…」
と不安に思っていたと退院前日に教えていただきました。

ですが、リハビリを行っていくにつれて痛みが徐々に改善し、生活の中で出来ることが増えてくると、その経験から患者さんは私を信頼するようになっていったと後日話してくれました。

また会話の中で何気なく私が言った言葉も、私に対する信頼を大きくしたとも話していただきました。
それは、私とその患者さんがリハビリを行っていた時のことです。
初回のリハビリの時に、マッサージや筋力トレーニング中心のリハビリにはならない旨を説明していたことを思い出しながらその患者さんは話してくれました。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

患:先生は本当にマッサージをしないんですね。これは悪い意味では無くて、最初に話してくれた通りのリハビリだと思って。でも、先生が休みの時に来てくれる先生たちはみんなマッサージをするわよ?リハビリの先生たちはマッサージのプロじゃないの?

 

私:悪い意味じゃなくて良かったです。マッサージのプロですか?私たちはマッサージのプロではないですよ。ここだけの話ですけど、私たち以上にマッサージが上手い人なんてたくさんいますよ。

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この何気ない会話から、患者さんは私を「本当に素直な人」と思っていただいたようです。(自分で言うのは恥ずかしいですがとても嬉しかったです)
これらの話は、患者さんの退院前日に教えていただきとても感謝したのを昨日の様に覚えています。
この患者さんとのリハビリを通して私はたくさんのことを学ばせていただきました。
本当の信頼関係は、サービス業として当たり前の優しい、尽くしてくれるなどのことではなく、まずは患者さんの希望を出来るだけ叶えていくこと、また意味のないプライドから強がるのではなく、素の自分で患者さんと接することから生まれることを知りました。
人として「良い人」は、セラピストとしての「信頼できる人」とは異なるということは、今までリハビリをしてきた患者さんにおいても痛感しています。

皆さんはこんな経験ありませんか?
皆さんの経験を是非お聞かせください。

ここだけはおさえたいリハビリの勉強

お読みいただいている皆さんありがとうございます。
本サロンを運営しております、理学療法士の唐沢彰太です。
本日は、生涯学習と言われているリハビリテーションで、本当に必要な勉強はなんなんだろう?について書いていきたいと思います!
もちろん勉強はどれも無駄になる事はありません。
ですが、リハビリに必要なことを分かったうえで勉強したほうが、活かしやすいのも事実です。
ぜひご参考ください!!

リハビリって何?

「リハビリテーション」とはなんなんだろう?
理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などリハビリに携わる職種の人であれ1度は考えたことがあるのではないでしょうか?
リハビリという言葉が持つ意味はなんとなく分かりますが、実際に説明しようとすると行っている事が多すぎて一言では説明できません。
 
幅広く対応しているリハビリを提供していく時、提供する側は何を勉強していけば良いのでしょうか?
今、自分は何を勉強したら良いのか、勉強したい内容は決まっているけどどうやって進めていけば良いのか悩んでいる方に、参考になればうれしい限りです。

リハビリを取りまく学問の多さ

リハビリテーションは、下の図の様に非常に多くの学問が関わっています。

図1 リハビリテーションに関わる様々な学問

なぜこんなにも関わる学問が多いのでしょうか?
それは、リハビリテーションが <ヒト> を対象にしているからです。人を対象にしているからこそ、人に関わる学問は全てリハビリテーションに関わってくると言えます。

すると、リハビリテーションにおいて患者さんの何を知っていく必要があるのかを明らかにする必要があります。
それが次の図です。

図2 患者さんを取り巻く情報の例

これらの多くのことを情報収集する必要があるリハビリテーションでは、これらの基礎的な知識と、患者さんから聴取するための臨床的な技術が必要になってきます。

一方で、ある時から始まるリハビリは長期的に必要になる事が多く、時期や場所によってリハビリの役割は変わってきます。
役割によってPOSTに求められる知識や技術も異なってくることは、勉強していく上でとても大切になります。
これらを踏まえると次の様にまとめることが出来ます。(図3)

図3 勉強する内容のまとめ

①全共通

この図にあるように、まずは理学療法士・作業療法士(言語聴覚士は少し異なります)であれば共通して必要なのが、<ヒトを知る>ために必要な学問です。例えば、

  1. 身体構造に関する解剖学、生理学、運動学、神経学など
  2. 身体運動に関する脳科学、神経学、筋骨格系など
  3. 心理面に関する心理学、神経心理学、認知心理学など

この次にある疾患や時期によらず、この3つの人に関する学問は勉強をしていくことが望ましいと思います。
整形外科疾患だから脳科学は必要ないというわけではなく、骨折を受傷した人を知るためには脳科学が必要という視点が大切です。

②疾患別

整形外科疾患、脳血管疾患など、身体(脳を含む)の何をどんな理由で損傷(変質)したのかによって分類されます。
このような疾患によって必要な知識は異なっており、それぞれPOSTがどの疾患と関わることが多いかで勉強内容が決まります。

③時期別

臨床以外にもリハビリでは勉強していかなければならない事が多くあります。
急性期であればリスク管理、回復期であれば日常生活や家屋に関すること、生活期では福祉サービスや介護保険に関する事などです。

この様に、自分には今何が必要なのかをカテゴリーで分類して、整理していく事から始めてはいかがでしょうか?

リハビリは勉強する事がたくさんあります。
書籍などから得られる情報、現場にしかない情報、臨床の経験の中にしかない情報…

それぞれを自分なりに情報収集できる手段を確保する事が大切です。

本サロンでは、会員の方に勉強方法や書籍やセミナーの紹介なども行っています!
少しでも前に進みたい方はぜひ利用してみてください。
お待ちしております!!

認知神経リハの勉強をしてから今の自分まで

お読みいただいている皆さんこんにちは!プロリハ研究サロンを運営しております、理学療法士の唐沢彰太です。

本ホームページの運営者情報でも紹介しております通り、私は実習地で出会った認知神経リハビリテーション(当時は認知運動療法)を初めに学びました。
その認知神経リハのどんなところが好きなのか?
を書いていきたいと思います!!

認知神経リハビリテーションとの出会い

 

先日、認知神経リハビリテーション学会長の宮本先生よりうれしいお言葉をいただき心安らいでいます。
会長からのメッセージ

私が認知神経リハビリテーションに出会ったのは4年生最後の実習先である、千葉県鴨川市の亀田メディカルセンターでした。
もちろんその頃は認知神経リハのことは1つも分からりませんでしたが、何か自分の中で感じるものがあったのだと思います。

認知神経リハ学会のHPを見てみると、<宮本省三>先生が会長をされていることを知りました。
またその時に、宮本先生がたくさんの本を書いていることも知り全て買い占めたことを今でも覚えています。
思えばその頃から自分も本を書いてみたいと考えていたのかもしれません。

宮本先生が書かれた本の中でも、今でも愛読書になっているのが、【リハビリテーションルネサンス】です。(このリンクを貼る時に、本著を2011.4.26に購入した履歴が出てきてほっこりしました)

理学療法士になってまだ1年目の自分にとっては、とにかく内容がセンセーショナルでした。
その中でも、
【歩行時の立脚期の安定性を獲得するためにどんなに側臥位(横向きで寝ている姿勢)で中殿筋をトレーニングしても、歩行中の中殿筋の働きが改善するとは限らない。歩行中の中殿筋は、歩行中にしか再現性がない。】
この内容を知った時、私は動作を改善するために筋力トレーニングで患者さんの改善を目指すことの無謀さを知りました。
もっともっと人間は奥が深いんだと。

リハビリとはなにか?

認知神経リハの勉強をきっかけに、脳科学、神経心理学、哲学などいろいろな学問を勉強していくと、リハビリを行っていく為には非常に多くの事を学ばなければならないことを痛感しました。

反対に、

  • リハビリとは何なのか
  • 理学療法士とは何の専門家なのか

を考えるようにもなりました。

他のセラピストのリハビリを見て、
「なにやってるんだろう…患者さんがかわいそうだ」
と思う事もありました(若かったです笑)
他のセラピストと比較することの無意味さも実感し、セラピストも患者さんも一人一人違う所がある事が、リハビリの利点でもあると考えられるようになりました。

認知神経リハでいう<情報性>だと今では思います。
2人の人に同じ刺激が脳に入力されても、今までの経験や知識などが当然異なっている為、一人一人認知過程に差異があり、結果作られる情報は異なります(こちらご参照ください⇨サロンの中を覗く)。
つまり、患者さんもセラピストも何を大切にしてリハビリをしているのかが異なっていて、比べても違う所が目について、ネガティブな思考になりやすいということです。

今考えると当然ですね。一人一人食べ物などに好き嫌いがあるくらい当然です。違って当たり前です。
医療の現場では、患者さんを属性と疾患で捉え、リハビリが提供されています。
もちろん誰がリハビリをしても質を担保することや、最も早く回復を目指すためには必要なことです。

ですが、患者さん100人中100人に当てはまるものを作るのは不可能です。
リハビリを全てロボットに置き換えることが不可能なのは、人と人の関りがなければ改善することが難しいことがあるからではないでしょうか?

自分だけの臨床を目指して

 

私が思うリハビリではこの点を重視しています。
認知神経リハはこの患者さんの<個別性>を大切にしたリハビリを可能にしてくれます。
それは、患者さん・セラピストの認知が中心にあるからだと思っています。
認知神経リハを勉強したことによって、私は患者さん、セラピストそれぞれに個別性があってそれを含めてリハビリだと考えられるようになりました。

そこが私の好きなところです。

これからも、患者さんの為に足を止めないように。

アイキャッチ画像の出展:http://www.riabilitazioneneurocognitiva.it/ars/portale.nsf(外部リンク)

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