認知神経リハをきっかけにいろいろと勉強してきた私は、リハビリテーションそのものが様々な学問から成り立っていることに興味を持ちました。
その中でも、
- 脳科学
- 神経心理学
- 運動学
の3つの学問は、私の臨床の核を担っています。これらの学問を基礎に、臨床では【悩む】のではなく、自分なりの結論を導くこと、つまりロジカルに【考える】ことを大切にしています。
臨床の中で、考えて導き出された結果(仮説)をもとにして、介入(検証)していく作業が臨床には必要です。もちろんここには確かな知見に基づいたエビデンスが必要なことは言うまでもありません。これをロジカルシンキングを用いることで出来るだけ根拠がある臨床を目指しています。
その他にも臨床では、
疾患を観るのではなく、疾患を有する「人」として観察し理解していく。
そして、その「人」に対して介入していく。
このことが非常に重要になってくると考えています。
<脳梗塞だから>
<骨折だから>
これらはあくまで情報の1つであり、リハビリは患者さんや利用者さんという個人と一緒に行っていくものです。その人にはその人の歴史があります。目標もあります。それらを無視してリハビリを進めることは絶対に出来ません。
また、患者さんの個性を重んじるのと同時に、セラピストの個性を重んじることも非常に大切です。自分に合った臨床の考え方はセラピストごとに異なっていて、効率良く学んでいく為には一人一人に合った方法が必要です。つまり、どの手技や理論が優れているのかという視点ではなく、その人に合ったものはどれなのかを重要視することは、患者さんだけではなくセラピストにもあるのです。
最新の知見、治療手技などの勉強会はあるのに、臨床そのものを学ぶ勉強会がないことが新人の頃から疑問でした。
その臨床を学び考える場を提供することが「プロリハ研究サロン」のコンセプトです。
勉強会で得た知識や技術を臨床に持ち込むのはセラピスト任せ・・・もし臨床に持ち込むのが苦手なセラピストだったら、勉強なんて嫌になってしまいます。ならば臨床への持ち込み方、もっと言えば臨床思考そのものの勉強する場があれば多くの人の役に立てるのでは?と考えています。