脳卒中後の内反は改善できる(評価編)

内反は改善できる(評価編)

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プロリハ研究サロンを運営しています、理学療法士の唐沢彰太です。
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脳卒中患者さんが安全に歩行が出来ない理由の中でも「内反」は改善が難しい現象の1つです。足首が内反してしまい、床との接地面が小指側だけになり荷重が十分に行えないため歩行は不安定になってしまいます。
 そんな内反ですが、実は改善できることを皆さんは知っていますか?実際私は臨床の中で多くの患者さんの内反を改善し装具を簡易的なものに変更したり、外したり出来ています。
 そこで今回はそんな脳卒中後の内反について書いていきたいと思います。

内反を分類して紐解いていく

私は脳卒中後の内反を分類して考えています。足部に生じる現象として類似している物が混在しているため、整理する目的です。

  1. 内反:放散による前脛骨筋の異常収縮による現象
  2. 内反尖足:内反に後脛骨筋を中心とした筋による底屈が加わったもの
  3. 足指の屈曲を伴う内反:内反にクロートゥーと呼ばれる足指の屈曲が加わったもの
  4. 1と3の同時出現

どの筋が関与しているのか、どの運動が見られているのかの視点での分類です。①は更に分類していきます。

  • 股関節運動時に出現する
  • 膝関節運動時に出現する
  • 麻痺側荷重時に出現する

つまり、足関節を動かした時以外にどの関節を動かしたときに内反が見られるのかを見ていきます。この理由は口述しますが介入する対象を決めるためです。

 この他に内反の改善を目指すために必要な評価は次のようなものになります。

  • 足関節の底背屈の運動評価
  • 足底の知覚評価
  • 内反の体性感覚的な自覚の有無

ここまでの現象による分類と、評価結果による分類から介入方法を決めていきます。この時大切なのは内反が患者さんのHOPEとなる動作の獲得に直結しているかです。立ち上がりが目標の方に内反の介入はしないイメージです。

内反は起きちゃってるのではなく起こしている

内反へのアプローチにおいて、患者さんが内反の自覚しているかどうかはとても重要な要素になります。歩行のように内反していると歩きにくいと言った文脈であれば気付くかもしませんが、起き上がりの時、靴を履くとき、立ち上がる時など内反が出現していることに気付いていないことが多いです。そうなると、介入しても動作に汎化しない結果になりがちなので内反に関する自覚の質問は必須です。

例えば、歩行の時にどのタイミングから内反が出現しているのか?股関節の屈曲時に内反が出現していることに気付いているか?など1つ1つ聞いていきます。この時の自覚は、人に言われて知っているではなく運動覚などの体性感覚によって気付けるかに注意してください。

 患者さんの内反に関する発言で良く聞かれるのは、「足首がひっくり返っちゃう」「勝手になっちゃう」など内反に対する主体感のなさです。つまり、自分が内反が出てしまう様な動き方をしているという思考になれるかどうかが大切です。これは介入において重要なので患者さんの発言を注意深く聞いて下さい。

次回介入について書いていきますのでお楽しみに!!

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認知にも癖がある?!

認知にも癖がある?!

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皆さんは癖がありますか?自覚している癖とまだ気づいていない癖があると思います。気付いている癖があるとしても、人から指摘されて気付いたという人がほとんどではないでしょうか?
この癖は仕草や行動だけではなく、【認知】にもあることをご存知でしょうか?

今回は私が臨床で最も大切にしている、この<認知の癖>について書いていきます!

認知とは自分なりの解釈

今私は、PCの画面を見ながらキーボードを打ち文字を打っています。真っ白の紙に黒い部分がどんどん増えて行くその過程を私は視覚を通して感じています。この黒い部分は文字だと認識するのですが、もし白い紙に白い文字で書かれていたら私は文字に気付くことができません。つまり、白い紙と黒い文字に明確な「違い」があるから私は文字を認識することが出来ています。この違いを情報と言います。

先日見ていたテレビで、漫画作家の先生がいつも作品を描いている紙の値段について話していました。

「この紙の値段は1枚1円くらいかな?そこに自分が絵を描くことによって値段が数百万になるこの過程が大好きなんだ」

小説や漫画は紙を製本したものを売っているのではなく、その紙に書かれている情報を売っているんです。もし白い紙に白いインクで描かれていたら…人は差が大きければ大きいほど情報を得やすいのですが、大きすぎても情報にはならない特徴があります。
例えば、「猫と犬」はなんとなく比べることが出来ますが、「猫と北海道」を比べてと言われても意味が分からないと思います。ここから分かることは、カテゴリが類似している物事動詞を比べると情報を得やすいということです。猫と犬は同じ動物ですが、北海道は地名なのでカテゴリが全く異なっています。北海道と沖縄であれば比べることが出来ますよね?

2つのことを比べることで情報はより多くなり、物事をより知っていくことができることはイメージ出来ますでしょうか?北海道のことを知りたいのであれば、沖縄と比べた方がより良いところが知れると思います。先ほど書いたような白い紙に黒いインクで書くと情報になるのは、紙の白という色とインクの黒を比較することで情報化しています。

ここで大切なのは、「情報は人によって異なる」ということです。この違いをもたらす原因はいくつか考えられますがここでは、好き嫌いと今までの記憶について書いていきます。

犬派・猫派があるように、犬と猫を比べて得た情報は好き嫌いによって大きくフィルタリングされます。犬を飼ったことがある、北海道にいった事があるひととそうじゃない人では、そもそも犬や北海道に関して持っている情報量が大きく異なります。

このように、物事の情報量は人によって大きく違っていて、物事の解釈も一人一人いろいろです。この解釈は認知によるものであり、情報の種類や量によって異なります。またこの解釈は無意識に行われるため、自覚することが出来ません。

 そうです。これが認知の癖なんです。わかりやすく言うと、ラーメンが好き、音楽が好きなどの趣味嗜好も認知の癖の1つだと考えています。また、ポジティブ思考やネガティブ思考などの物事の捉え方も認知の癖の1つです。認知とは自分なりの解釈で物事を理解し知っていくことになります。

自分のことは自分が1番知っているわけではない

この認知の癖を考えていくと、自分のことって意外と知らないのかもしれないと思っています。自分がどういう性格なのか、周囲からどう見えているのかは意外と知らないですよね。これは自分の癖を知ることの難しさが影響しています。

リハビリにおいて患者さんが自分の身体や脳の状態を知るのが難しいことも、認知の癖から説明することが出来ます。痛みがある、感覚障害があることに加えて認知に癖があれば物事を知っていく時にいろいろなフィルターがかかることは想像に難しくありません。このことを理解した上で臨床をおこなっていくのとそうでないのとでは、患者さんのことを知っている深さが異なってきます。

皆さんはどんな認知の癖がありますか?患者さんはどうですか?

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