お読みいただいている皆さんありがとうございます。
本サロンを運営しております、理学療法士の唐沢彰太です。
皆さんは担当した患者さんの事をどれくらい覚えていますか?
とても印象深い患者さん、施術がなかなかうまくいかなかった患者さん、凄く親切で優しくしていただいた患者さんなど、様々な関係性の患者さんがいらっしゃるのではないでしょうか?
私にも、とても印象深く非常によく覚えている患者さんはたくさんいますが、一人の患者さんを通して、リハビリにおいて本当の意味での信頼関係を教わった患者さんを良く思い出します…。
そのある患者さんとの出会いが、私のセラピスト人生を変化させるきっかけとなりました。
私が理学療法士になって3年が経過した頃、ある患者さんが骨折で入院してきました。
その頃私は回復期病棟に勤務しており、その患者さんの担当をすることになりました。
ご高齢にもかかわらず、私のような若者にも非常に丁寧に接してくださり、いろいろな話をしていただきました。
また、リハビリは認知神経リハを本格的にやり始めた頃で、道具を使用した介入を初めて行った患者さんでもありました。
患者さんは急性期の時のリハビリとのギャップに介入当初は私とのリハビリに対して、
「本当にこんなことで良くなるのかしら…」
と不安に思っていたと退院前日に教えていただきました。
ですが、リハビリを行っていくにつれて痛みが徐々に改善し、生活の中で出来ることが増えてくると、その経験から患者さんは私を信頼するようになっていったと後日話してくれました。
また会話の中で何気なく私が言った言葉も、私に対する信頼を大きくしたとも話していただきました。
それは、私とその患者さんがリハビリを行っていた時のことです。
初回のリハビリの時に、マッサージや筋力トレーニング中心のリハビリにはならない旨を説明していたことを思い出しながらその患者さんは話してくれました。
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患:先生は本当にマッサージをしないんですね。これは悪い意味では無くて、最初に話してくれた通りのリハビリだと思って。でも、先生が休みの時に来てくれる先生たちはみんなマッサージをするわよ?リハビリの先生たちはマッサージのプロじゃないの?
私:悪い意味じゃなくて良かったです。マッサージのプロですか?私たちはマッサージのプロではないですよ。ここだけの話ですけど、私たち以上にマッサージが上手い人なんてたくさんいますよ。
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この何気ない会話から、患者さんは私を「本当に素直な人」と思っていただいたようです。(自分で言うのは恥ずかしいですがとても嬉しかったです)
これらの話は、患者さんの退院前日に教えていただきとても感謝したのを昨日の様に覚えています。
この患者さんとのリハビリを通して私はたくさんのことを学ばせていただきました。
本当の信頼関係は、サービス業として当たり前の優しい、尽くしてくれるなどのことではなく、まずは患者さんの希望を出来るだけ叶えていくこと、また意味のないプライドから強がるのではなく、素の自分で患者さんと接することから生まれることを知りました。
人として「良い人」は、セラピストとしての「信頼できる人」とは異なるということは、今までリハビリをしてきた患者さんにおいても痛感しています。
皆さんはこんな経験ありませんか?
皆さんの経験を是非お聞かせください。
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