新しい風を起こす

新しい風を起こす

お読みいただいている皆さんありがとうございます。
理学療法士の唐沢彰太です。

私は理学療法士の育成校で勉強していた時と、理学療法士になって実際に現場で働いてからとでギャップがありました。
このギャップは今でも感じていて、
「どうしてなの?」
と思うことがたくさんあります。
その中でも、最もギャップに感じた、臨床で不足している点について書いていきたいと思います。

学生の頃はあんなに念入りにやったのに…

学生の頃に行く実習。
私は、見学実習・評価実習・臨床実習と合計すると30週間近い時間の実習を経験しました。
その中で最も学んだことは、
「観察と分析、更に評価の統合と解釈」
でした。

これは、実習において「評価実習」というものがあることからも、リハビリテーションでは、
患者さんを正しく理解することが重要である
こととつながっています。
念入りな情報収集、網羅された評価・検査、多くの動作の観察と分析、これらを統合する作業…。
実習の時はレポート作成に必死で気付きませんでしたが、実際に臨床に出るとこれらが非常に重要なプロセスであることを痛感しました。

ですが、実際の臨床現場ではどうでしょうか?
初回介入の時に行う評価も念入りとはいえず、毎回の介入で十分な観察から評価までを行うことは非常に少ないのではないでしょうか?
なぜなのでしょう…?

【トップダウン】という魔法の言葉

現場では時間に追われています。
回復期では1日21単位(20分/1単位)、7人の患者さんのリハビリが義務付けられている所もあると聞きます。
実習では一人の患者さんを念入りに評価していく形になる為、環境的にも全く異なっています。
これが、1つの要因でしょうか。

また、患者さんを評価していくプロセスに、
・ボトムアップ
・トップダウン
の2つの表現が使われます。
1つ1つ丁寧に評価し、全ての問題点を洗い出してから介入を考えて行くボトムアップに対して、トップダウンでは獲得を目標とする動作を観察・分析してそれに必要な評価を行っていきます。
先述したように、時間との勝負であるリハビリの現場においては、より効率が良いトップダウンで患者さんをみていくことが多い…とよく聞きます。

このように聞くと、非常に理にかなっていて、評価を必要な分のみを行っていくことが当たり前のように感じます。
ですが、ボトムアップにしろトップダウンにしろ、患者さんの全体像や特徴を掴んでいくためには、十分な観察と評価が絶対に必要です。
このトップダウンの考え方は、まだ経験の浅い理学療法士や作業療法士が実施すると、
【大腿骨頸部骨折で人工骨頭置換術だから、股関節周りの筋力トレーニングが必要だな】
といったような、人ではなく疾患と結びつきやすいリスクがあります。

リハビリテーションの基礎である【その人らさ】が失われてしまっては本末転倒です。
疾患別に必要な評価に加えて、その人に必要な評価は何なのか?
ここを大切にしなければ、退院後大変な生活が待っていることは言うまでもありません。

新しい風を起こす

私は、この様なギャップを感じながら現場で働いてきました。
「何かが違う…」
そう感じながら臨床に入ることは非常にしんどかったです。

臨床は、患者さんを知ることから始まります。

患者さんの一挙一動を見逃さないように念入りに観察し、気付いた点を分析していく為に評価を実施する。
これを臨床の中で繰り返し患者さんを知っていきます。
実際の介入の中でも、観察は常に行い、必要であれば評価や検査を実施します。

これは、ある症例検討にて先輩セラピストが言っていた言葉が影響しています。
新人セラピストが担当していた患者さんについて発表していると、質問に窮してしまいました。
その時、その患者さんに代診(担当のセラピストが休みの時に、代わりのセラピストが介入すること)で介入した事のある先輩が質問に回答しました。
すると、この代診に入った人とは別のセラピストが
「この患者さんの担当は○○でしょ?誰よりもその患者さんのことを理解していないとリハビリは出来ない。」
と言っていました。
これは、非常に刺さりました。
その通りです。
患者さんの理解の深さに経験年数は関係ありません。
どれくらい知ろうとしたのか?が大切です。

このように、今のリハビリの現場には手技や理論などのHow toが浸透しすぎています。
もっと初心に戻り、なぜそう動くのか(Why)を突き詰めて考えていくことが必要です。
この風を起こしていきたい…
この気持ちを持って臨床に向かっています。

HP限定公開動画

過去勉強会限定動画

「どんな勉強会なの?」
の声にお応えして、ついに動画を限定公開しました!!
1回30分の勉強会の1部を公開しています。

是非ご視聴いただき、プロリハ研究サロンを知っていただければと思います!

第2回定例勉強会「観察の要点」

第4回定例勉強会「自分の癖の理解」

観察でみえる世界を広げる

お読みいただいている皆さんありがとうございます。
本サロンを運営しています、理学療法士の唐沢彰太です。

皆さんは、観察や分析は得意ですか?それとも苦手ですか?
HPのTOPにも書いている通り、リハビリでは観察と評価、それらの結果を統合する力はとても大切です。

皆さんの周りにも、
どうしてみただけでそんなことがわかるの?
と思う療法士の方がいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、この臨床の核である観察と分析について大枠を書いていきたいと思います。

1年目と10年目のセラピストではみえている『世界』が違う

後輩育成に力を入れてきた私ですが、10年目になった時あることに気付きました。
それは、まだ経験の浅いセラピストに、観察と分析について教えている時でした。
患者さんの動画を用いて、立位姿勢から歩行を観察していると、私から見れば一側に荷重していることは一目瞭然でしたが、その研修のセラピストには【観えていない】様子でした。

この時私は、「観察1つ取っても、一人一人みえている物が異なっているのか」と気付かされました。
みえているものの違いは、いくつかのことが影響していることが分かってきました。

  1. 今までみてきた患者さんの経験
  2. 知識(なにに興味があるのか)
  3. 介入の引き出しの数(介入出来る部分しかみえない)
の3つです。これらは療法士として働き、しっかり勉強している人であればピンと来ると思います。
この3つを1つずつ見ていきます。

1,今までみてきた患者さんの経験

観察から介入までの経験を重ねていくと、いろいろな「予測」がたつようになってきます。
言い換えると、自分の中で【カテゴリー分け】されていくようなイメージです。
「左の視床出血の方でこのように動く人は、○○のことが多い」
といった感じです。
この「予測」がみる所をしぼる役割をして、より深い観察を可能にしてくれます。

同時に、観察から介入まで流れるように浮かんできます。
患者さんの個人差を加味するために、他の動作を観察したり、問診で情報量を増やしていくことで、自分の考えをより正確にしていくことも出来ます。

このように、今までの患者さんの経験を、目の前の患者さんにいかすことが臨床を豊かにしていく第1歩です。

2,知識(なにに興味があるのか)

これは誰でも経験されていると思います。
カバンが欲しいときには、電車に乗っているといろいろな人のカバンが目に入りませんか?
これは注意の特徴の1つで、自分の興味のあることに注意が引っ張られやすいのです。
例えば、運動学の勉強をしている人は、関節の動きに注意が向きますし、感覚に関する勉強をしている人は、感覚に関する質問をしたくなります。

1つ注意が必要なのは、観察は多角的な視点から行う必要があるということです。
観察はあくまで全体像を捉える手段です。
分析は、運動の側面、感覚の側面、認知の側面などいろいろな情報を元に可能性を探っていきます。

入り口は人それぞれでOKですが、最終的にはいろいろな可能性を探れる考える力が必要です。

3,介入の引き出しの数

リハビリの介入の目的はあくまで患者さんに学習してもらい、動作をより楽に行えるようにすることです。

つまり、【介入方法のわからない部分に関してはみない】傾向が強いです。

例えば、視覚障害をもつ患者さんが初めてだったり、介入方法をまだ知らない療法士では、視野に関する観察や検査はあまり行いません。
これは意図的ではなく、無意識で選択されてしまいます。
知らず知らずのうちに避けているのかもしれません。

このように、どれくらいの介入の幅を持っているかは、実は入り口である観察にも影響してきます。

これら3つが関係している観察では、一人一人みえている世界が異なっています。
このことを知ったうえで、先輩や他の療法士と観察や介入について話すことは、自分の臨床を高めることに最も有効なことは、言うまでもありません。
出来るだけ多くの、また異なる環境の人と話すことで自分の小さな悩みから大きな疑問まで、解決する方法が見つかるかもしれません。

運動麻痺と筋力不足は全然違う?!

麻痺と筋力低下は全く違う?!

脳卒中後の【動かない】の本当の理由は?

お読みいただいている皆さんありがとうございます。
本サロンを運営しております、理学療法士の唐沢彰太です。

本記事では、脳卒中後の運動障害で非常に間違えやすい「運動麻痺」と「筋力低下」について書いています。
リハビリの介入にも直接影響する内容ですので、皆さんが担当する患者さんへ還元していただけると幸いです。

1.動かない=麻痺ではない?!

脳卒中には、様々な後遺症があります。
脳卒中による死亡率が激減した今でも、後遺症に悩まれている人は大勢いらっしゃいます。

その後遺症の中でも、【麻痺】は非常に高い割合で出現します。
麻痺は、大きく分けて

  1. 運動麻痺
  2. 感覚麻痺

の2種類あります。

運動麻痺は、脳でプログラミングされた指令を筋へ伝える神経が損傷することで生じます。
感覚麻痺は、身体にある受容器に刺激が加わったことを脳へ伝える神経が損傷することで生じます。

これら麻痺は、
「動かない」「力が入らない」
「感じない」「わからない」
と当事者の方は感じます。
ですので、動かそうとしたのに思い通りに動かない現象を、全て【麻痺】と捉えてしまいます。

これはセラピストにとっても同様です。
随意性と呼ばれる身体を動かす能力を評価/検査した結果、動きが悪ければ「○○(程度)の運動麻痺」と判断します。

ですが、これには大きな落とし穴があります。
実際に、どれくらい運動神経(皮質脊髄路)が損傷しているのかは、画像検査をしなければ分からず、動かない原因は他にあるかもしれないからです。
ですので、リハビリにおいて動かないことを【運動麻痺】と呼ぶことはリスクがあり、【運動障害】と呼ぶ方が正しいのです。

つまり、

動かない=運動麻痺

という考え方は、間違えているリスクがあり、患者さんの可能性を狭めてしまう危険性すらはらんでいます。

2.麻痺=筋力不足でもない?!

脳卒中の後遺症をお持ちの方とリハビリを行っていると、
「筋力が足りない」
と話される方が多くいらっしゃいます。

また、脳卒中の運動障害について、
「自分は麻痺が強いから」
と話される方も同じくらい多いです。

よって、これら筋力不足と麻痺を関連付けて考えることは想像に難しくありませんし、実際脳卒中後の運動障害に対して、筋力トレーニングが行われることが多いのが現状です。

ですが、先ほども書いた通り、【動かない】ことの原因には非常に多くの要因が関係しています。
例えば、高次脳機能障害や感覚障害が動かないことに影響していることが多くあります。
これらを見極めるために、観察・評価・分析を行いそれらを統合した結果から原因を考えて行きます。
もし、高次脳機能障害や感覚障害が原因なのであれば、それらを考慮した介入が必要になり、筋力トレーニングでは改善は難しいのです。

3.原因は人それぞれ違う

運動障害といっても、原因は様々であり、原因に合わせたリハビリが必要なことはおわかりいただけたと思います。

そもそも脳卒中は、脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血の総称で、それぞれ異なる疾患です。
このことに加えて、発症部位、程度、治療までの期間、病前の状態などによって、後遺症は異なってきます。

つまり、一人一人【動かない】また【動かしにくい】原因が異なると考えた方が良いことになります。
ですので、一人一人十分な評価や検査を行うことが大切で、介入も工夫していく必要があります。

なぜ動かないのか?
その疑問に対して、多くの評価・検査・観察を行っていくことが経験になりますし、その後の患者さんに還元していける唯一の経験です。

動かない=麻痺
麻痺=筋力不足

この2つの誤解を患者さんにさせないために、セラピストは勉強していく必要があります。

リハビリを変えたある患者さんとの出会い

自分を変えたある患者さんとの出会い

 

お読みいただいている皆さんありがとうございます。
本サロンを運営しております、理学療法士の唐沢彰太です。

皆さんは担当した患者さんの事をどれくらい覚えていますか?
とても印象深い患者さん、施術がなかなかうまくいかなかった患者さん、凄く親切で優しくしていただいた患者さんなど、様々な関係性の患者さんがいらっしゃるのではないでしょうか?

私にも、とても印象深く非常によく覚えている患者さんはたくさんいますが、一人の患者さんを通して、リハビリにおいて本当の意味での信頼関係を教わった患者さんを良く思い出します…。
そのある患者さんとの出会いが、私のセラピスト人生を変化させるきっかけとなりました。

私が理学療法士になって3年が経過した頃、ある患者さんが骨折で入院してきました。
その頃私は回復期病棟に勤務しており、その患者さんの担当をすることになりました。
ご高齢にもかかわらず、私のような若者にも非常に丁寧に接してくださり、いろいろな話をしていただきました。

また、リハビリは認知神経リハを本格的にやり始めた頃で、道具を使用した介入を初めて行った患者さんでもありました。
患者さんは急性期の時のリハビリとのギャップに介入当初は私とのリハビリに対して、
「本当にこんなことで良くなるのかしら…」
と不安に思っていたと退院前日に教えていただきました。

ですが、リハビリを行っていくにつれて痛みが徐々に改善し、生活の中で出来ることが増えてくると、その経験から患者さんは私を信頼するようになっていったと後日話してくれました。

また会話の中で何気なく私が言った言葉も、私に対する信頼を大きくしたとも話していただきました。
それは、私とその患者さんがリハビリを行っていた時のことです。
初回のリハビリの時に、マッサージや筋力トレーニング中心のリハビリにはならない旨を説明していたことを思い出しながらその患者さんは話してくれました。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

患:先生は本当にマッサージをしないんですね。これは悪い意味では無くて、最初に話してくれた通りのリハビリだと思って。でも、先生が休みの時に来てくれる先生たちはみんなマッサージをするわよ?リハビリの先生たちはマッサージのプロじゃないの?

 

私:悪い意味じゃなくて良かったです。マッサージのプロですか?私たちはマッサージのプロではないですよ。ここだけの話ですけど、私たち以上にマッサージが上手い人なんてたくさんいますよ。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

この何気ない会話から、患者さんは私を「本当に素直な人」と思っていただいたようです。(自分で言うのは恥ずかしいですがとても嬉しかったです)
これらの話は、患者さんの退院前日に教えていただきとても感謝したのを昨日の様に覚えています。
この患者さんとのリハビリを通して私はたくさんのことを学ばせていただきました。
本当の信頼関係は、サービス業として当たり前の優しい、尽くしてくれるなどのことではなく、まずは患者さんの希望を出来るだけ叶えていくこと、また意味のないプライドから強がるのではなく、素の自分で患者さんと接することから生まれることを知りました。
人として「良い人」は、セラピストとしての「信頼できる人」とは異なるということは、今までリハビリをしてきた患者さんにおいても痛感しています。

皆さんはこんな経験ありませんか?
皆さんの経験を是非お聞かせください。

ここだけはおさえたいリハビリの勉強

お読みいただいている皆さんありがとうございます。
本サロンを運営しております、理学療法士の唐沢彰太です。
本日は、生涯学習と言われているリハビリテーションで、本当に必要な勉強はなんなんだろう?について書いていきたいと思います!
もちろん勉強はどれも無駄になる事はありません。
ですが、リハビリに必要なことを分かったうえで勉強したほうが、活かしやすいのも事実です。
ぜひご参考ください!!

リハビリって何?

「リハビリテーション」とはなんなんだろう?
理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などリハビリに携わる職種の人であれ1度は考えたことがあるのではないでしょうか?
リハビリという言葉が持つ意味はなんとなく分かりますが、実際に説明しようとすると行っている事が多すぎて一言では説明できません。
 
幅広く対応しているリハビリを提供していく時、提供する側は何を勉強していけば良いのでしょうか?
今、自分は何を勉強したら良いのか、勉強したい内容は決まっているけどどうやって進めていけば良いのか悩んでいる方に、参考になればうれしい限りです。

リハビリを取りまく学問の多さ

リハビリテーションは、下の図の様に非常に多くの学問が関わっています。

図1 リハビリテーションに関わる様々な学問

なぜこんなにも関わる学問が多いのでしょうか?
それは、リハビリテーションが <ヒト> を対象にしているからです。人を対象にしているからこそ、人に関わる学問は全てリハビリテーションに関わってくると言えます。

すると、リハビリテーションにおいて患者さんの何を知っていく必要があるのかを明らかにする必要があります。
それが次の図です。

図2 患者さんを取り巻く情報の例

これらの多くのことを情報収集する必要があるリハビリテーションでは、これらの基礎的な知識と、患者さんから聴取するための臨床的な技術が必要になってきます。

一方で、ある時から始まるリハビリは長期的に必要になる事が多く、時期や場所によってリハビリの役割は変わってきます。
役割によってPOSTに求められる知識や技術も異なってくることは、勉強していく上でとても大切になります。
これらを踏まえると次の様にまとめることが出来ます。(図3)

図3 勉強する内容のまとめ

①全共通

この図にあるように、まずは理学療法士・作業療法士(言語聴覚士は少し異なります)であれば共通して必要なのが、<ヒトを知る>ために必要な学問です。例えば、

  1. 身体構造に関する解剖学、生理学、運動学、神経学など
  2. 身体運動に関する脳科学、神経学、筋骨格系など
  3. 心理面に関する心理学、神経心理学、認知心理学など

この次にある疾患や時期によらず、この3つの人に関する学問は勉強をしていくことが望ましいと思います。
整形外科疾患だから脳科学は必要ないというわけではなく、骨折を受傷した人を知るためには脳科学が必要という視点が大切です。

②疾患別

整形外科疾患、脳血管疾患など、身体(脳を含む)の何をどんな理由で損傷(変質)したのかによって分類されます。
このような疾患によって必要な知識は異なっており、それぞれPOSTがどの疾患と関わることが多いかで勉強内容が決まります。

③時期別

臨床以外にもリハビリでは勉強していかなければならない事が多くあります。
急性期であればリスク管理、回復期であれば日常生活や家屋に関すること、生活期では福祉サービスや介護保険に関する事などです。

この様に、自分には今何が必要なのかをカテゴリーで分類して、整理していく事から始めてはいかがでしょうか?

リハビリは勉強する事がたくさんあります。
書籍などから得られる情報、現場にしかない情報、臨床の経験の中にしかない情報…

それぞれを自分なりに情報収集できる手段を確保する事が大切です。

本サロンでは、会員の方に勉強方法や書籍やセミナーの紹介なども行っています!
少しでも前に進みたい方はぜひ利用してみてください。
お待ちしております!!

有料記事

こちらでは、運営者の唐沢彰太【note】メディアを簡単に作れるプラットホーム)にて作成しております記事をご紹介しています。
タイトルと簡単な説明を乗せておりますので、興味を持っていただいた方は是非ご覧ください。
随時更新していきます。

1.左片麻痺の体幹の崩れの原因とリハビリの方法

(画像をクリックすると記事にリンクします)

人の姿勢や動作の基礎となる体幹。
脳卒中では体幹の機能が失われることが多い中、右半球を損傷した場合の方が、左半球と比較し多い…それはなぜなのか?
原因から評価、介入までの流れを解説している。
価格:¥500(10記事限定。以降は¥700)

認知神経リハの勉強をしてから今の自分まで

お読みいただいている皆さんこんにちは!プロリハ研究サロンを運営しております、理学療法士の唐沢彰太です。

本ホームページの運営者情報でも紹介しております通り、私は実習地で出会った認知神経リハビリテーション(当時は認知運動療法)を初めに学びました。
その認知神経リハのどんなところが好きなのか?
を書いていきたいと思います!!

認知神経リハビリテーションとの出会い

 

先日、認知神経リハビリテーション学会長の宮本先生よりうれしいお言葉をいただき心安らいでいます。
会長からのメッセージ

私が認知神経リハビリテーションに出会ったのは4年生最後の実習先である、千葉県鴨川市の亀田メディカルセンターでした。
もちろんその頃は認知神経リハのことは1つも分からりませんでしたが、何か自分の中で感じるものがあったのだと思います。

認知神経リハ学会のHPを見てみると、<宮本省三>先生が会長をされていることを知りました。
またその時に、宮本先生がたくさんの本を書いていることも知り全て買い占めたことを今でも覚えています。
思えばその頃から自分も本を書いてみたいと考えていたのかもしれません。

宮本先生が書かれた本の中でも、今でも愛読書になっているのが、【リハビリテーションルネサンス】です。(このリンクを貼る時に、本著を2011.4.26に購入した履歴が出てきてほっこりしました)

理学療法士になってまだ1年目の自分にとっては、とにかく内容がセンセーショナルでした。
その中でも、
【歩行時の立脚期の安定性を獲得するためにどんなに側臥位(横向きで寝ている姿勢)で中殿筋をトレーニングしても、歩行中の中殿筋の働きが改善するとは限らない。歩行中の中殿筋は、歩行中にしか再現性がない。】
この内容を知った時、私は動作を改善するために筋力トレーニングで患者さんの改善を目指すことの無謀さを知りました。
もっともっと人間は奥が深いんだと。

リハビリとはなにか?

認知神経リハの勉強をきっかけに、脳科学、神経心理学、哲学などいろいろな学問を勉強していくと、リハビリを行っていく為には非常に多くの事を学ばなければならないことを痛感しました。

反対に、

  • リハビリとは何なのか
  • 理学療法士とは何の専門家なのか

を考えるようにもなりました。

他のセラピストのリハビリを見て、
「なにやってるんだろう…患者さんがかわいそうだ」
と思う事もありました(若かったです笑)
他のセラピストと比較することの無意味さも実感し、セラピストも患者さんも一人一人違う所がある事が、リハビリの利点でもあると考えられるようになりました。

認知神経リハでいう<情報性>だと今では思います。
2人の人に同じ刺激が脳に入力されても、今までの経験や知識などが当然異なっている為、一人一人認知過程に差異があり、結果作られる情報は異なります(こちらご参照ください⇨サロンの中を覗く)。
つまり、患者さんもセラピストも何を大切にしてリハビリをしているのかが異なっていて、比べても違う所が目について、ネガティブな思考になりやすいということです。

今考えると当然ですね。一人一人食べ物などに好き嫌いがあるくらい当然です。違って当たり前です。
医療の現場では、患者さんを属性と疾患で捉え、リハビリが提供されています。
もちろん誰がリハビリをしても質を担保することや、最も早く回復を目指すためには必要なことです。

ですが、患者さん100人中100人に当てはまるものを作るのは不可能です。
リハビリを全てロボットに置き換えることが不可能なのは、人と人の関りがなければ改善することが難しいことがあるからではないでしょうか?

自分だけの臨床を目指して

 

私が思うリハビリではこの点を重視しています。
認知神経リハはこの患者さんの<個別性>を大切にしたリハビリを可能にしてくれます。
それは、患者さん・セラピストの認知が中心にあるからだと思っています。
認知神経リハを勉強したことによって、私は患者さん、セラピストそれぞれに個別性があってそれを含めてリハビリだと考えられるようになりました。

そこが私の好きなところです。

これからも、患者さんの為に足を止めないように。

アイキャッチ画像の出展:http://www.riabilitazioneneurocognitiva.it/ars/portale.nsf(外部リンク)

痛みをもつ患者さんとのかかわり方

お読みいただいている皆さんこんにちは。本サロンを運営しています、理学療法士の唐沢彰太です。

理学療法士や作業療法士では、痛みを持つ方とリハビリを行う機会は非常に多く、患者さんは痛みに悩まされています。
今回はそのような痛みを抱える患者さんとのかかわりかたについて書いていきます。

『痛み』とは?

理学療法士や作業療法士では、痛みを持つ方とリハビリを行う機会は非常に多く、患者さんは痛みに悩まされているます。
整形外科疾患、慢性疼痛、脳卒中後の痛みなど、痛みの原因や種類は多岐に渡っていて、それぞれリハビリの方法も異なっています。

【痛みとは情動体験である】

と国際疼痛学会では定義されていて、触れている・動いているなどの感覚とは異なっていることが重要視されています。
痛みを感じると、通常の感覚と同じ脳領域に加えて、情動に関する脳領域が活動することが報告されています。
つまり、<痛い>と感じたことと同時に、<嫌だな>と思うことになります。
これは、痛みにもいろいろなものがあり【いた気持ちい】という非常に絶妙な感じがあることも、情動が関わっている証拠になります。

痛みは大きく2つに分けることが出来ます。

  1. 原因の明確な急性疼痛
  2. 原因が不明確な慢性疼痛

です。
痛みが発症してからの期間で分けられていると勘違いされがちですが、原因が明確かどうかで分類がされています。

このように、原因や種類が様々であり、情動が関係している痛みは、リハビリにおいてとても難しい症状の1つです。
では、リハビリテーションの中で、痛みを持つ患者さんとはどのように関わっていけば良いのでしょうか?
本記事では、治療よりも関わり方にフォーカスしていきたいと思います。

 コミュニケーションの大切さ

痛みは個人的な経験です。
今患者さんが感じているその痛みは、本質的には感じている<その人>にしか分かりません。
どれほど知識を持っている人でも、他者である限り療法士には理解できない部分があるのが痛みです。

例えば、
○○の様な痛み
と患者さんが表現した痛みだとしても、100%理解し共感する事は出来ません。
「あんな感じの痛みなのかな」
想像し、抽象的な理解にとどまります。
これは、痛みが情動【経験】であることが関係しています。
「○○のような」という表現には、その人の経験が含まれていて、他者と共有できないことを含んでいます。
このことからも、この表現は経験的と言え、理解することには限界があります。

これらに対して、
ズキズキ、ヒリヒリ、ジンジン
など、感覚的な比喩で表現される痛みに関しては、<言語>という感覚レベルでの共通ツールを用いいていることで、経験的な表現よりは理解しやすくなっています。
療法士は、患者さんの痛みの表現方法がたくさんあることをまず知る必要があります。

  • 患者さんがどの表現で説明しているのか
  • 療法士側は、患者さんにどの表現で説明して欲しいのか

などをリハビリの中で明確にして、患者さんと関わっていく必要があります。
これは、コミュニケーションの基本となります。

痛みと真摯に向きう姿勢

このように、患者さんが話していただいた痛みに関することは、コミュニケーションにおいて非常に大切になってきます。
ですが、その時に注意しなければならないのが、「共感」です。
痛みがあくまで個人的な経験であることはすでに書きましたが、その経験に含まれた【辛さ】などのネガティブな情動は、

「自分にしか分からない」

と考えている患者さんも少なくありません。
もちろん、理解して欲しいと思う患者さんも多くいらっしゃいますが、その為には患者さんとの信頼関係を築くことが必要になります。

個人的な経験であるがゆえに、

「どうせわからないでしょ…」

と患者さんに思わせてしまっては、リハビリは上手くいきませんし、信頼関係は到底築けません。
つねに、相手がどんな内容でも話してもらえるような雰囲気や関係性を構築し、時に教育的に介入していく事が求められます。

この様に、少し考えただけでも療法士側の姿勢が非常に大切なことが分かります。
療法士が<唯一の理解者>となるケースもあるくらい、患者さんにとってリハビリはとても大切です。
我々療法士は、患者さんを知りたい、いろいろ教えて欲しいという姿勢で日々関わっていくことが求められています。

おわりに

本サロンでは、幅広い知識の提供や、実践的な思考方法などをみんなで向上していっています。

  • 患者さんの一人称をリハビリに活かしていく方法に興味のある方
  • コミュニケーションスキルから学びたい方
  • 臨床に新しい切り口を作りたい方

これらに1つでも当てはまる方、これら以外でもいろいろな人が一緒に勉強できる環境です。
ぜひオンラインサロンで一緒に勉強して、切磋琢磨していきましょう。

FAQもご参考ください。

脳は身体をどう動かしている?

お読みいただいている皆さんこんにちは。
本サロンを運営しております、理学療法士の唐沢彰太です。

人の脳が、どうやって身体を動かしているのかご存知ですか?
【○○筋を動かす】
のように、筋レベルでコントロールしているのか?
それとも
【膝を伸ばす】
のように、関節レベルでコントロールしているのか?
本記事では、この点について書いていきたいと思います。

筋力トレーニングの落とし穴

歩行獲得を目指す整形外科疾患の患者さんでは、骨折をした側の安定性を向上するために、中殿筋の筋力トレーニングがよく行われます。
歩行中の立脚期において、ふらつかないためには中殿筋が重要だと考えられているためです。
これは、リハビリの中では中殿筋の筋力低下が原因と考えられていることが一般的で、介入においても【中殿筋の筋力強化】が行われます。
これは、学校で教育されており重要な視点です。

このようにリハビリにおいて、ある動きが難しい時にその動きを主動する筋に問題があると考えられます。
問題には、筋力不足や運動麻痺などがあり、それぞれ介入方法が分かれてきます。
一見自然な流れの様に見えるこの考え方ですが、ここで1つ疑問が生じます。

目的志向型の脳

最初に書きました通り、身体を目的に沿って動かすためには、脳からの指令が必要です。
よって、目的に応じて指令が変化するとなると、筋力トレーニングの時は筋力トレーニングのための指令、歩行の時は歩行のための指令があることが分かります。

となると…
【筋力強化で得た、中殿筋の筋力は本当に歩行の時に使用されるのか?】
が気になってきます。

これは、簡単に言えば、横向きで寝ている時に、歩行の時と同じように中殿筋に力を入れてみてくださいと言われても、何を言われているのか分からないのではないでしょうか?

繰り返しになりますが、歩行の時の中殿筋の働きは、歩行の時にしか発揮できないという事になります。

これは歩行中の中殿筋に限らず、立ち上がりをスムーズにするために大腿四頭筋を鍛えることは、立ち上がりの時に使用される大腿四頭筋や大殿筋の筋出力を上げるだけでは不十分な可能性が高いのです。

リハビリに一工夫を

ではどうすれば良いのでしょうか?
神経学の父と呼ばれている、ジョン・ヒューリングス・ジャクソンはこう言っています。

脳は筋の事など知らない。
運動を知るだけである。

つまり、
どの筋を動かすか?
ではなく、
どう動こうか?
を脳はコントロールしているということです。

筋力トレーニングを含めた動作によって脳の指令が異なるのであれば、筋力トレーニングの時に鍛えている筋を意識することに加えて、どの動作の時のどの時のためのリハビリなのかを患者さんは知っていた方が効果が出やすくなります。

脳の知識を整形外科疾患の患者さんに活かしていく。
ここにリハビリの個別性があるのかもしれません。

自分だけの臨床を。

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