機能だけじゃだめだよ。だけど…

お読みいただいている皆さんありがとうございます。
本サロンを運営している、理学療法士の唐沢彰太です。

私も理学療法士になって10年が経過しました。
10年間とにかく患者さんの改善を突き詰めて勉強し、実際の臨床で患者さんと向き合ってきました。

その中で、改善を突き詰めてきたからこそ、足りない部分に気付いてきています。
今回は、

【リハビリテーション】

について、書いていきたいと思います。
まだ経験の浅い理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の方にぜひ読んでいただいと思います!!

機能改善だけでは足りないけど…

理学療法士になって1年目からずっと思っていたことは、自分のリハビリで一人でも多くの患者さんを改善することでした。
これは今でも変わっていません。
それくらい、回復期から今の保険外リハビリまで

患者さんを良くするためには?

を考えていました。
そんな考えを持っている中、前の職場の同僚からある人ことを言われました。

【機能だけじゃだめだよ】

言われたその時は悔しいやらムカつくやら思っていましたが、その後もその言葉はずっと心の片隅に残っていました。

この言葉は考えれば考えるほど深い言葉です。
リハビリテーションは包括的アプローチであり、患者さんの機能だけではなく生活や環境など様々なことまで考える必要があります。
また精神面や心理面も介入の対象で、がつがつ改善を求めている人ばかりではないんです。

ただ、この10年間(まだ10年ですが)改善を突き詰めてきたからこそ、この機能だけじゃだめだよに対する答えが見つかりました。

それは…

改善を目指し患者さんに変化をもたらせるからこそ

【機能だけじゃだめだよ】

と言える

これです。
リハビリテーションは、時期や対象などによって目的や役割が異なっているので一概に言えないのは承知しています。
ですが、少なくても回復期に入院されることの多い、下肢の骨折や脳血管疾患の患者さんに対してリハビリを提供するセラピストは、改善を目指すことが必須だと思っています。
目の前の患者さんの痛みを改善し楽になって欲しい、歩けるようになって生活して欲しい。
この目標を達成するために、勉強し知識技術を向上していくことが務めだと思っています。

機能を変化することを突き詰めて、もっと患者さんのことを考えていくと、機能だけだと足りないことに気付きました。
これは、患者さんの声に耳を傾け、生活まで視野を広げて【実感】しました。
ここで初めて、【機能だけじゃだめ】ということに気付き、反対に【機能をつねに考えていないとだめだ】ということにも気付きました。

皆さんにとってリハビリテーションとはなんですか?
臨床で患者さんと関わるこの枠組みが、私にとってのリハビリテーションです。

基礎から学びたい人から臨床を高めたい人まで
オンラインサロン会員募集中です!!

私が思考の道筋を言語化する理由~ロジカルシンキング~

お読みいただいている皆さんありがとうございます。
本サロンを運営している、理学療法士の唐沢彰太です。

皆さんは、
「ロジカルシンキング」
って聞いたことありますか?

和訳では、「論理的思考」と言いますが、良く引き合いに出されるのは、演繹法と帰納法です。
学生の頃、哲学などの授業で聞いたことがあると思いますが、その内容まで覚えているかと言われると…。

そこで!今回は、私が臨床で実践しているロジカルシンキングについて書いていきたいと思います!

ロジックとは道筋である

ロジックと聞くとなんとなく敬遠しがちですが、簡単に言えば道筋です。
どうしてその結論に至ったのか?
その結論までの道筋を言葉で表したものがロジックです。

学生の時の症例発表や先輩との臨床に関するディスカッション、後輩に質問された時の回答など、実は様々な場面で知らず知らずのうちに活用していると思います。
具体的に言うと、観察から分析をして問題点を抽出、その問題点と動作の関係を考えて介入を決定していく。
この流れの中で、

  • どうしてそこに着目したのか?
  • どうしてそこが問題だと思ったのか?
  • 動作とその問題点がどうしてつながっていると思ったのか?
  • その介入にした理由は何か?

など、いくつかの点で言葉で説明しなければならない点が存在します。
つまり、自分の思考を時間軸に沿って説明していくことこそが、ロジカルシンキングに直結します。

なぜロジックが大切なのか?

ここまでで、ロジカルシンキングがリハビリの臨床ととても近いところにあること、ロジカルが道筋であることが少しお分かりいただけたと思います。

ではここで、
なぜロジックが大切なのか?
について触れていきたいと思います。
ここでは大きく3つについて書いていきます。

1,エビデンスベースの臨床が求められている

効果が不確かな中、職人技のように行われてきたリハビリですが、医学の領域と同様にエビデンスが求められてきています。
つまり、行っている介入が妥当かどうかですね。
この風潮の中で、「なんとなく」という雰囲気で様々な決定が行われやすい臨床は生き残れない可能性が出てきています。

どうしてそこが問題なのか?…先輩が言っていたから。
どうしてその介入をしたのか?…本に書いてあったから。

これではダメということです。自分の言葉で、そう考えた道筋を表し、それが何かしらに基づいていなければならないのです。
そのためには、臨床にロジックを持ち込んでいく必要があるということです。

2,患者さん・利用者さんへの説明と能動的なリハビリ

私が今勤務している保険外リハビリの領域では、利用者さんの今の身体状況や高次脳機能障害など、様々なことについて本人に説明していきます。
モチベーションが高く、本人が知りたがっているからというのはもちろんありますが、理由はもう1つあります。

保険外では期限がなく、本人が通い続けられれば半永久的に通うことが出来ます。
だからこそ、リハビリからの卒業について本人と丁寧に話していく必要があります。
そのためには、自分で問題と向き合い解決していく力が必要です。

この能力を獲得していくためには、自分の身体や行為を出来るだけ正確に知り、捉えられなければなりません。
このことを手助けするためにも、患者さんに出来るだけわかりやすく、私たちセラピストの考えを伝えていく能力が必要です。

そのツールとして、ロジカルシンキングが役に立ってきます。

3,他セラピストとのディスカッションツール

自分が休みの時に代わりにリハビリに入ってもらう時や、先輩への質問、後輩からの相談への回答など、セラピストへ説明する機会は多くあります。
その中で、このロジカルシンキングはとても役に立ちます。

それだけではありません。
自分の思考をまとめることは、アウトプットにもなり、自分の成長にも直結します。

臨床でロジカルシンキングを実践していくために

このように、リハビリの臨床の中でロジカルシンキングを実践していくことは、多くのメリットを生み出します。

実際どういう感じなのか?
どうやっていったら良いのか?

など素朴な疑問が出てくると思います。
私のblogを読んでいただけると、ロジカルシンキングの雰囲気がむんむん出ているので感じていただけるかと思います。

実際にみてみたい!
という方は、是非ご連絡ください。
症例発表が一番わかりやすいと思いますのでご招待いたします!!

基礎から学びたい人から臨床を高めたい人まで
オンラインサロン会員募集中です!!

筋緊張を整理しよう!

お読みいただいている皆さんありがとうございます。
寒暖差が激しく疲労が抜けない理学療法士の唐沢彰太です。

理学療法士・作業療法士(セラピスト)の方と話していると、結構頻繁に【筋緊張】という言葉をよく聞きます。

皆さんもよく聞いたり、言ったりしていませんか?

そこで今回は、そんなよく使うけどあまりよく分からない筋緊張について、骨折後と脳卒中後で具体例を挙げながら、整理していきたいと思います。

 

筋緊張ってそういうものなの?

例えば、私が以前いた回復期での臨床では、最初の20分~30分でリラクゼーションという名のマッサージやストレッチをほとんどのセラピストが行っていました。

入職して間もない私は当然疑問に思ったので聞いてみたところ…
「緊張が高くなっているから、正常化してから介入したほうが良い」
と説明されました。

「でも、臥位でリラックスしても起きたら戻らない…?」
と思ったのを今でも覚えています。

実際皆さんも経験したことがあると思いますが、筋緊張というものは姿勢によって大きく変化します。

安静時筋緊張、動作時筋緊張という言葉があるように、動いていない時と動いた時の筋緊張はことなるんですよね。
もし動いている時に筋緊張が亢進するのであれば、筋緊張が亢進しない動き方を学習してもらう必要があります。

ところで、こんな筋緊張ですが次の現象と混乱しやすいです。

  • 筋の柔軟性の低下(立位で前屈した時のハムストリングスや大腿二頭筋などのツッパリ感)
  • 硬結(血流が悪くなったことによる現象)
  • 持続的収縮による筋の膨隆
私は専門家ではないのであまり詳細は書けませんが、臨床上これらと筋緊張は混乱しやすいです。
そこで、整形外科疾患で生じやすい現象と脳血管疾患で生じやすい現象に分けて書いていきたいと思います。

骨折後の「硬さ」は筋緊張?

骨折の中でも、介入の頻度が高い疾患のうちの1つが大腿骨頸部骨折です。
頚部骨折後は、動作時痛が強く股関節を動かしたくない状態になります。
すると、足を閉じた状態で寝ていたり起きたりするため、股関節内転筋群に持続的な収縮による【硬さ】が生じます。
この硬さがなかなか改善しないんです。
セラピストが股関節を外転しようとすると、内転筋が伸張され痛みも生じる人もいる。

そこで大事なのがこれが筋緊張の亢進なのかどうか?です。
ストレッチやマッサージで【ほぐす】手法が効果的かどうかも含めてですね。

結論から言うと、このケースでは筋緊張よりも防御性収縮と捉えた方が介入がスムーズになると思います。
股関節の動作時痛に対する無意識的な収縮です。
このケースで言えば、足を開いたりするといたいから、閉じた状態でキープしたい!だから常に力んでいる状態です。

そうなると当然血流も悪くなりますし、筋の伸張性も低下(伸びにくい)してしまいます。
この状態でストレッチは激痛ですし、マッサージも一時的に血流の改善はしますがまた戻ってしまうことが多いです。

つまり、筋緊張の亢進ではなく痛みの予測に伴う無意識的な収縮が原因と考えた方が分かりやすいですね。

脳卒中後の関節の硬さは筋緊張?

脳出血・脳梗塞を発症すると、関節を他動的に動かした時に抵抗感を感じる現象が頻発します。
別名ジャックナイフ現象と呼ばれるものですね。

これは伸張反射の異常亢進によるものと考えられていて、筋が急激に伸張された時に生じる伸張反射が敏感になっている状態です。
伸張反射は速度依存的で、早く動かせば動かすほど抵抗感が強くなったり抵抗を感じるタイミングが早くなったりします。

神経系の異常であるため、筋緊張異常の一種として考えることも出来ますが、マッサージでは改善が難しく、効果が出ない場合がほとんどです。
また発症初期では、ストレッチによって伸張反射の亢進を助長する可能性もあって、慎重に行う必要があります。

 

神経系の問題による一次性の問題なのか、その状態が継続したことによる生理学的な二次性の問題なのかを整理して、的確な介入をしたいところです。

基礎から学びたい人から臨床を高めたい人まで
オンラインサロン会員募集中です!!

セラピストになった人、初めての先輩になった人へ

お読みいただいている皆さんありがとうございます。
プロリハ研究サロンを運営している理学療法士の唐沢彰太です。

新年度1本目の記事になります!
新社会人の皆さんおめでとうございます。また新しく後輩が出来た方も育成頑張ってください。

そこで今回は、私の後輩育成の心得について書いていきたいと思います。

どんな先輩がいたら嬉しいかをイメージする

私がまだ理学療法士として働き始めて間もない頃、職場にはたくさんの先輩がいました。
先輩にもいろいろな方がおり、勉強している人、教えるのが好きな人、もくもくと仕事をしている人まちまちでした。
どの先輩も当然私より経験があり、学ぶことがたくさんありました。

一方で、反面教師としてみていた先輩がいたことも事実でした。
これは私が生意気だったことももちろんありますが、仕方がないことなのかもしれないとも思います。
皆それぞれリハビリに対する思いは違いますし、得意不得意、好き嫌いがあるのも事実ですので。

そんな中で私にも後輩が出来ました。
ちょうど東日本大震災があった年だったこともあり、非常にばたついていたので鮮明に覚えています。
当然後輩育成をしていかなければならない立場になったのですが、これがまたうまくいかない。
当然のように、先輩にいろいろな方がいるように、後輩にもいろいろな人がいるからです。

そこで私は、「自分だったらどんな先輩がいたら嬉しいのか」を考えることにしました。
仕事の悩みを聞いてくれる先輩、臨床の悩みを聞いてくれる先輩、人間関係の相談にのってくれる先輩いろいろ考えました。
私にも得意不得意があるので、「臨床の相談にのる先輩」「勉強している姿を背中で見せてくれる先輩」を目指すことにしました。

私のように、日々勉強しなければ不安になるタイプの人間は必ずいて、そんな後輩にとって私の目指す先輩増はとても貴重だと思ったからです。

そこから私は、インプットを欠かさず行い、後輩が求めるアウトプットをしていくことになりました。

後輩への育成が自分にもたらす成長

はりきってインプットとアウトプットをしていた私でしたが、あることに気付きます。
それは、自分が成長させられていることでした。

本を読んだり、勉強会に参加したり様々な方法で参加していた勉強会ですが、その時私は2つのことを考えながら学んでいました。

  1. 患者さんにどういかしていこうか
  2. 後輩にどう伝えようか

どちらもアウトプットであることは言うまでもありませんが、2つとも目的が違います。
すると、インプットにも多様性が生まれてきます。
ただ覚えるだけではなく、どう伝えるか、どう臨床に取り込むかそれぞれを考えることは、知識の定着の効率が圧倒的でした。(今思えばですが)

自然と行っていたこれらのことは、私を成長させてくれました。
ただ教えてもらうだけではやはり意味がありません。
そこには、その知識を自分の物にしてどう使っていくのかがなければ、やはり成長はないなと思います。

このようにしてセラピスト人生を歩んできた私ですが、嬉しいことにいまだに慕ってくれている後輩がたくさんいます。
後輩のセラピストたちにとって、いて良かった先輩であれたなら、それほど嬉しいことはありません。

新社会人の人たちは、自分にとっていて良かった先輩と出会えることを願っています。
また、後輩が出来たセラピストの人たちは、自分をいて良かった先輩と言ってくれるように行動していってください。

もしこのことに悩んだら是非プロリハ研究サロンの戸を叩いてください。
全力でサポートします。

基礎から学びたい人から臨床を高めたい人まで
オンラインサロン会員募集中です!!

錐体路と皮質脊髄路を整理しよう

お読みいただいている皆さんありがとうございます。
本サロンを運営している、理学療法士の唐沢彰太です。

脳や神経の勉強をしていると、錐体路と皮質脊髄路は必ずと言って良いほど耳にする名前です。
ですが、この2つって何が違うの?と疑問に思われている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、この錐体路と皮質脊髄路それぞれを簡単に説明し、整理していきたいと思います。

錐体路って…?

まず、錐体路から書いていきたいと思います。
錐体路という言葉は、現在あるような神経に関する知見がまだ少なかった頃からありました。
そのため、いろいろな意味や定義が存在してしまっている特徴があります。

その中でも、

  • 延髄錐体を通る神経束
  • 皮質の錐体細胞を起始として脊髄に投射する神経束の総称

が良く聞く内容かと思います。
つまり錐体路には、いろいろな所から起始している神経の総称になります。

これは、錐体路に含まれている神経の起始部を見ていくと更にいろいろと分かってきます。

錐体路には、

  • 運動前野
  • 補足運動野
  • 帯状皮質運動野
  • 1次感覚野

などが起始となっていることが分かっています。
つまり、運動神経という表現ではなく、運動を遂行することに関与している神経の束であると理解したほうが分かりやすいかと思います。

じゃあ皮質脊髄路って…?

では皮質脊髄路とはなんなのでしょうか?

皮質脊髄路は、「大脳皮質から始まるニューロンが頭蓋外に出るまで、どこにもニューロンを乗り換えないで直接脊髄に向かう線維束の総称」です。
つまり、皮質と脊髄を結んでいる神経です。

この皮質脊髄路は、

  1. 途中で介在ニューロンとシナプスを持つタイプ
  2. 直接脊髄の運動ニューロンに投射しているタイプ

とあります。
これは、脳の指令が

  1. 途中で調整される情報
  2. ダイレクトに伝わる情報

の2種類があるということになります。

これは脳卒中の回復過程に大きく影響しています。
このことを知っていると予後予測を自信を持ってできるんです。(詳細はサロンで…)

結局錐体路と皮質脊髄路って…?

ここまで書いてきてもふわっとしていますね。

結論です。
錐体路は「どこを通っている神経束なのか」
皮質脊髄路は「どことどこを繋いでいる神経なのか」
と、分類のカテゴリーが実は異なっています。

錐体路の多くが皮質脊髄路であるため、

錐体路=皮質脊髄路

と表現されることもしばしばですが、細かくいうと上に書いた通り違いますよね。

目の前の患者さんの状態を、医学的に説明する能力はセラピストには大切です。
そのためには、このような何気ない疑問をとことんつき詰めて考えて行くプロセスが大切です。

一味違うリハビリを。

基礎から学びたい人から臨床を高めたい人まで
オンラインサロン会員募集中です!!

脳の右半球と左半球の違いを整理する

<脳は左右にわかれている>

脳について勉強したことがある皆さんは、ご存知だと思います。
脳が左右にわかれていて、それぞれ役割を持っている結果、左片麻痺/右片麻痺の方の症状が異なったり、左下肢/右下肢どちらを骨折するかによって痛みに関する症状が異なったりします。

ですが、左半球と右半球のそれぞれの機能はまだまだわかっていないことが多く、日々アップデートされていて新しい情報の収集が間に合わなかったり、新しい知識を臨床に取り込むのが難しかったり…
なかなか実際の臨床場面でいかせていない人が多いのではないでしょうか。

そこで今回は、右半球と左半球の機能を簡単に整理して、臨床場面でいかしていく方法を紹介したいと思います。

優位半球と劣位半球

こんな呼び方聞いたことありませんか?

  • 左半球を優位半球
  • 右半球を劣位半球

これは、人の特徴でもある【言語】の座があるかどうかで優劣を表現しています。

では、右半球は左半球に劣っているのかどうか?ですが、全くそんなことはありません。
これは、右半球を損傷された患者さんのリハビリを行ったことがある、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士(以下セラピスト)の方であれば経験されていると思います。

よって優劣のようなイメージよりも大切したいのは、

  1. 左右それぞれ役割分担がある
  2. 左右の半球が機能して初めて能力を発揮する

ということになります。

この左右の脳は【脳梁】と呼ばれる非常に太い神経束によって結ばれています。
この脳梁には様々な役割がありますが、その中でも左右の脳がお互いに情報共有することで、より円滑に働けるようにする役割を持っています。

ちなみに、最近ではよく耳にするようになった【半球間抑制】は、左右の脳がそれぞれ抑制と促通をしあっているメカニズムになります。

このように、左右の脳がどう関係しているのかなどの脳全体の特徴を知ったうえで、左右半球それぞれの役割を知ることが大切です。

左は言語、右は…?

先ほど書いた通り、左半球は言語に深く関わっています。
これは、ブローカが左半球に言語の中枢があることを発見した時から周知されています。
また、臨床上でも左半球を損傷すると【失語症】といった言語障害が生じることからも経験できます。

では、右半球はどのような役割があるのでしょうか?
失語症のように、脳損傷に伴う症状から考えて行くと、半側空間無視(Unilateral Spatial Neglect:USN)や身体失認といったものがみられます。
これらの点から考えると、右半球は<身体への注意と、空間への注意を向ける能力>があると言えます。
つまり、目で見ている物に集中する、動いている身体に集中するなどの能力です。

このままだとまだややこしいので…
一言でいうと<空間認知能力>の基盤の多くが右半球にあるとなります。
前にも書いた通り、右半球だけで空間を認知しているわけではなく、左半球と連携していますが、右半球が重要な役割を持っているイメージです。

このように、左右の役割の大枠を掴んでおくと次に書く臨床でのいかし方がわかりやくなります。

左右半球の特徴から臨床を深化する

では、ここからは臨床について書いていきたいと思います。

ここまで書いてきた通り、左右の脳にはそれぞれ役割があり、特徴を持っています。
これらを考慮して、観察/分析/介入を行っていくとより深く臨床を組み立てることが出来ます。

私は、左半球損傷、右半球損傷それぞれの患者さんは全く別の疾患だと考えています。
それぞれ行う観察、情報収集、介入をわけています。
さらに、コミュニケーションや介入中の声掛けまで全て工夫しています。
実際にどうやっているのかはオンラインサロンでお話していますので是非!!

いかがでしたでしょうか?
本記事では本当にさわりの部分しか書いていないので具体的ではありませんが、楽しく臨床が出来る秘訣でもありますので、興味がある方は是非下のお問い合わせフォームからご連絡ください!!

基礎から学びたい人から臨床を高めたい人まで
オンラインサロン会員募集中です!!

高次脳機能障害と行為を関連付ける方法

お読みいただいている皆さんありがとうございます。
本サロンを運営している、理学療法士の唐沢彰太です。

今回は、皆さんより多く声をいただいている高次脳機能障害について書いていきたいと思います。
その中でも特に、高次脳機能障害と動作をどう関連付けて行けば良いのか?に焦点を当てて行きたいと思います。

本テーマはトレンドでもあり、先日開催された日本神経理学療法士学会のカンファレンスでも取り上げられていました。
本学会では、半側空間無視と歩行についての関連性についての討論がされており、多くの療法士が悩んでいる現状を知るきっかけにもなりました。

実際、私の職場の療法士も、どうしても高次脳機能障害と動作を分けて考えてしまう人が多く、リハビリも悩んでいるという声を聞いています。
なぜこのような事態になってしまうのでしょうか?
この点を踏まえて書いていきたいと思います。

高次脳機能障害を一言でいうと…?

そもそも高次脳機能障害の診断基準は日本ではどうなっているのでしょうか?
厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部、国立障碍者リハビリセンターによると、

  1. 脳の器質的病変の原因となる事故による受傷や疾病の発症の事実が確認されている。
  2. 現在、日常生活または社会生活に制約があり、その主たる原因が記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などの認知障害である。(省略)

とされています。
つまり、高次脳機能障害は、

  1. 何かを認知することが出来ない
  2. 何かを認知しようとすると上手くいかず、エラーが生じる
  3. 認知できることに偏りがある

これらに加え、

  1. 認知した結果を動作に反映できない
  2. ある動作において必要な認知が出来ない

と考えることが出来ます。

リハビリの臨床において、高次脳機能障害を特定していく為には、検査が必要です。
検査結果から、ある高次脳機能障害が疑われれば、追加の検査を実施したりしながら病態の解釈へと進んでいくと思います。
それらを統合し、疑いがある〈高次脳機能障害へのアプローチ〉が開始されていきます。
もちろん正確に高次脳機能障害を理解するためには検査や評価は必須です。
それは言うまでもありません。
ですが、ここには大きな落とし穴が隠されています。それは…

  1. 検査を行わなかったものに関しては、見逃してしまう可能性がある
  2. 動作との関連性を考えることが非常に難しくなってしまう

この2点をクリアできなければ、本来の目的である生活の改善を目指すことが出来なくなってしまいます。
ではどうすれば良いのか?私なりの考えを書いていきます。

【情報】の落とし穴

リハビリでの介入は、情報収集から始まります。
年齢・性別などの基礎情報に加え、疾患名・障害部位・画像所見などの医学的情報、家族構成・家屋情報・職業などの社会的情報などを包括的に収集していきます。
その中でも、医学的情報の障害部位や画像所見は、介入前に情報を得ることで、患者さんの病態予測を行うことが出来ます。
そして、高次脳機能障害の検査の選択もある程度この時点で目星をつけていきます。
効率的かつ根拠をもって介入していく為には必要な手続きになりますし、必須であることは間違いありません。
ですが、先ほど書いた落とし穴の1番である、障害の見落としが発生する可能性は否定できません。

先入観の無い観察の大切さ

事前情報を最大限に生かしていく為には、【観察】が必要になります。
事前情報は予測する事を可能にしてくれますが、時には先入観となって観察内容に干渉してきてしまうことがあります。
錐体路が損傷していないから運動は問題ないだろうという考えが代表的でしょうか。
運動障害の原因は麻痺だけではありません。
補足運動野が損傷していたり、機能解離1)によって機能停止している場合では、運動を遂行できないケースも存在します。

私は、この様な事態を避けるために、観察と分析を分けて考えています。

  • 観察:観察者の主観を入れずに、患者さんに生じている事象をそのまま記述する手続き
  • 分析:事前情報、観察結果、検査結果などを統合し、病態を解釈していく手続き

この場合、先入観によって観察内容がズレることはありませんが、記述内容には工夫が必要です。
学生の頃に習った様な、「股関節が屈曲し…」の様な、関節運動学に基づいた観察だけではなく、むしろ患者さんの【振る舞い】そのものを記述していきます。
その中には、立ち上がりの時にはどこを見ていたか、何に気を付けていたのかなどの患者さんの1人称による発言も記述していく事も大切です。
この観察の中で気になった事、違和感程度のことでも構いません。それを記録として残しておき、検査の対象にしていきます。すると、検査の対象は、

  • 事前に得た情報に基づいた検査(右の中大脳動脈の梗塞だから、半側空間無視の検査など)
  • 観察や検査、評価を行っていて気付いたこと、違和感を解釈するために必要な検査(単関節では動きは良好なのに、歩行ではぎこちない:失行症の検査など)

と幅が広がっていきます。

高次脳機能障害と行為を結び付ける

ここまで書いてきた観察と分析を分けて考える方法は、障害の見落としが減るのはもちろんですが、もう1つ利点があります。
それは、

観察の中で気付いた点や動作の違和感であるため、動作と結びつけやすい

ことです。
「本患者さんには、半側空間無視がある」ではなく、
「歩行の時に麻痺側の振り出しがぶらぶらしているように見えるのは、全身動作において麻痺側に注意喚起が難しいからだ」
と、行為において生じている現象を理解するために、認知機能や注意機能の検査を行っていきます。

介入の一連の流れに、観察を取り入れ、検査の持つ意味合いを少し工夫すると、高次脳機能障害と行為とのつながりが見えやすくなるのではないでしょうか?
もちろん、この観察はすぐに出来るようになるわけではありません。
特に関節運動を中心に観察する方法を学校で習ってきた理学療法士は、観察の方法を工夫したり、時には1から組みなおす必要もあるかもしれません。

ですが、このような観察は訓練の幅そのものも広げてくれると考えています。
動作と高次脳機能障害の関係性が理解できていれば、訓練もおのずと認知的な側面(高次脳機能障害は認知障害であることを前提に)を考慮したものへと変化していきます。
つまり半側空間無視への介入、歩行への介入ではなく、

半側空間無視を呈している人への歩行改善を目的とした介入

です。
つまり、もっと歩きやすくなってもらう為には、患者さんを半側空間無視がある人として捉えて、訓練を工夫していくイメージです。

現在のリハビリでは、

  • 歩行を改善していくためには、半側空間無視を改善していかなければならない
  • 半側空間無視のあるなし関係なく歩行練習をおこなっていかなければならない

など、いろいろな考え方があります。
その中でも私は、高次脳機能障害を認知の癖として考えて、介入方法や関わり方、コミュニケーションまで全てをプランニングしていきます。

『こんな観察できるようになりたい!!』
『そんな訓練どうやってやるの??』

そう思っていただいた方、一緒に勉強してみませんか?

1)機能解離:限局性脳病変から離れて発生する神経生理学的変化を説明するために、1914年にvon Monakowによって提唱された概念。機能的に連結している部分などの脳血流量の減少や過剰興奮などが観察されている(E Carrera,et al 2014)

基礎から学びたい人から臨床を高めたい人まで
オンラインサロン会員募集中です!!
こちらもぜひご覧ください!!

失行症を<見抜く>観察を

お読みいただいている皆さんありがとうございます。
理学療法士の唐沢彰太です。

脳卒中後の後遺症の1つである【高次脳機能障害】には、皆さんからよくいただく問題点があります。
それは、高次脳機能障害の検査は主に机上で行われるため、実際の動作や行為との関係性が理解しにくいことです。

例えば、机上検査では問題がなかったのに、病棟や自宅での生活場面になると注意障害の影響がみられるなどがあります。
反対に、机上検査では問題が見られたのに、日常生活場面では影響がみられない場合もあり、この時はリハビリとして介入する必要があるかどうかも考えなければなりません。

今回は、この高次脳機能障害の中でも特に観察から感知することや、実動作との関係が難しい【失行症】について書いていきます。

失行症って難しい…?

<失行症>って聞くと、皆さんどんなイメージでしょうか?
私が学校で習った失行症で記憶に残っているのは、手で狐を作ってマネしてもらう検査だけでした…。(お恥ずかしい)
セラピストとして働き始めてから、高次脳機能障害について勉強し始めましたが、失行症に関しては検査はもちろん、介入が難しくなかなか臨床に持ち込めずにいました。

これは皆さん同じなのではないでしょうか?

最近では、失行症に関する書籍や論文が急増している事もあり、私が新人だった頃よりも理解を深めやすい環境かもしれません。
ですが、いまだに介入は確立されておらず、検査と実行為、介入と実行為の距離はあまり縮まっていません。

これは以下の3つの原因があります。

  1. 机上での検査がメイン
  2. 簡易的に行える検査の「模倣」と実行為との関係の情報が著しく少ない
  3. 介入方法が明確ではなく、検査をしても臨床で訓練として実施しにくい

1は失行症に限らずですが、冒頭で書いた通り高次脳機能障害の検査が机上で行われることが多いため、実行為との差が生じることです。
この事については、近日中に別記事で書いていきますのでそちらをご参考ください。

2は、私が学校で習った記憶のある、狐をマネしてもらうなどの【模倣検査】についてになります。
この模倣検査は、失行症の検査で最も簡易的に行える検査で、私も臨床の中でスクリーニングとして使用することが多いです。
ですが、この模倣検査にも落とし穴があります。
それは、模倣が出来ない原因を考えなければ意味がないということです。
この模倣検査を行い、何かしらのエラーが見られた時、【どうしてそのエラーがみられたのか】の原因を考えます。
その原因が、実行為におけるエラーの原因と関係性があれば介入の対象になっていきます。
つまり、

  • 模倣でのエラーの原因
  • 実行為のエラーの原因

これらがわからないと意味がないということです。
失行症において、この点が最も難しく、重要な点になります。

2で書いたように、失行症は介入までの分析と考察が非常に重要になります。
加えて3の効果的な介入が未だに確立されていないことで、リハビリにおいて失行症はまだまだ難しい領域なのです。

失行症見逃してませんか?

そんな失行症ですが、一番の問題は半側空間無視などとは違い、観察から見つけることが困難な症状です。
言い換えると、検査を行わなければ【見逃してしまう】可能性が高いのです。

私が高次脳機能障害に関する勉強会で話をさせていただくときは、必ず

「失行症の患者さんを担当したことがありますか?」

と質問します。
すると、担当したことがある人は半分もおらず、ある勉強会では100人ほど参加者がいたにもかかわらず、10人も担当したことがないこともありました。

文献にもよりますが、失行症は左半球損傷の3~5割、失語症を呈している場合は7割もの罹患率です。
つまり、先ほどの勉強会のときの割合では数が少ないのです。

今お読みいただいている方も自分の担当患者さんを思い出してみてください。
もしかしたら、あの人失行症だったのかも…という患者さんがいるのではないでしょうか?

これらのことからも、失行症を検査をせずに見つけることは非常に困難であることは明らかです。
ですので、左半球損傷の方にはスクリーニングとして模倣検査を行うことをお勧めします。

もちろん、動作や行為の中で、失行症の徴候を見つけることも出来ますが、少し練習が必要です。
最初は全員にスクリーニングを行い、その方の動作や行為の特徴を覚えていってください。

すると、失行症の方の動作や行為の特徴が徐々に見えてきます。

ですが先述したように、模倣検査しただけでは意味がありません。
原因を考えて行くプロセス、その結果を実際の行為と結びつけるプロセス、最終的には介入までの一連の流れを知っている必要があります。

もしこの点について勉強していきたい方がいらっしゃればぜひオンラインサロンへご参加ください!!
一緒に勉強していきましょう!!

基礎から学びたい人から臨床を高めたい人まで
オンラインサロン会員募集中です!!

運動・動作・行為を使い分ける!!

お読みいただいている皆さんありがとうございます。
本サロンを運営しております、理学療法士の唐沢彰太です。

言葉って大事ですよね?
専門家として、言葉や用語を正しく使うことはとても大切で、多職種での連携が大切なリハビリではその面においても重要です。
その中でも、

  • 運動
  • 動作
  • 行為
の3つは、似ている言葉ですが、絶対的に中身が異なっている用語です。
これら3つを意識的に使い分けることで、頭が整理されてリハビリの臨床がスムーズになるなど非常に役立ちますのでぜひご参考ください。

3つの違いは?

まずは簡単に3つの言葉の違いに触れていきたいと思います。

1,運動

物体がある力によって動く事ですね。
人で言うと、関節を動かす事からランニングなどまで広い範囲で運動って言います。
『運動しましょう』のような使われ方ですね。
一方で、『肘を曲げる』のような【重心の移動を伴わない】動きを私は運動と定義しています。
リハビリにおいて、この運動の獲得をゴールにすることはまずありませんよね。
観察や分析をしていく過程で、どこの運動に問題があるのかを考える時に使用するイメージです。

2,動作

運動が様々な身体部位で同時的に動くことで、重心が移動することと考えています。
同時に支持基底面(身体を支持する、外部環境と接している面積)の変化も生じます。
ただ基本的には、この動作自体には目的はないことが重要です。
例えば、起き上がりは動作ですが、起き上がることが目的となることは日常生活ではありません。

3,行為

目的や意図に応じて、2つ以上の動作を組み合わせて遂行されるものです。
つまり、行為は意図や目的が先行していて、様々な機能や能力が同時的に働いています。
リハビリでは、この行為の獲得が目標となります。
「動作じゃないの?」と思われた方がもしいらっしゃれば、リハビリの時は出来るのに病棟では出来ない問題を考えてみてください。
この問題の重要な点は2つです。
 
1つは、環境が違うこと。
これはいろいろなところで言われているのでなじみ深いかと思います。
もう1つは、意図と目的が違うことです。
リハビリの時は、セラピストに指示をされて行われる動作ですが、病棟では自分の意図に基づいて行われます。
この目的と意図が異なる場合、行為そのものが異なると考えた方が無難です。
つまり、病棟での行為をいかにリハビリに持ち込み、介入出来るのかが大切になります。

どういう場面で使い分ける?

このように見ていくと、それぞれ特徴のある言葉だということがお分かりいただけると思います。
では、実際にこの3つをどう使い分けるのか?
 
結論から言いますと、分析時と介入時です。
患者さんの問題点と出来ている点を、それぞれ運動レベル、動作レベル、行為レベルでみていくことが大切です。
 
また介入時にも、今のリハビリがどのレベルで何を対象に行っているのかを、療法士は整理していくことが大切です。
介入の結果、どの様な変化が生じたのかを細かく見ていく為にも重要なことになります。
 
いかがでしょうか?
いつも何気なく使っている言葉かもしれませんが、すこし意識して使うだけで頭が整理されていくことを実感できると思います。
是非お試しください!!

基礎から学びたい人から臨床を高めたい人まで
オンラインサロン会員募集中です!!

こちらもぜひご覧ください!!

骨折後のリハビリの違和感

お読みいただいている皆さんありがとうございます。
理学療法士の唐沢彰太です。
この挨拶恒例になっておりますが、何かキャッチフレーズを作りたい今日この頃です。

さて、今回は骨折後のリハビリについての「違和感」についてです。
この違和感は、遡ること12年。
実習先でのアドバイスから始まりました。

骨折したら杖が必須?

ある急性期で実習をしていた私は、大腿骨頸部骨折OPE後の患者さんをバイザーの方とみさせていただきました。
その患者さんにおいて、リハビリの目標を立てていく時のことです。
私は、その患者さんは骨折前はすたすたと歩かれていたため、リハビリも病前と同様の歩行を目指すための目標を設定しました。
ですが、症例検討会の時にある理学療法士の方より、

「頸部骨折の方の歩行の目標は、1段階下の歩行様態を目標にリハビリを行う

とアドバイスをもらいました。
つまり、簡単に言いますと、大腿骨頸部骨折(太ももの太い骨の最も細く折れやすい部分の骨折)の前は独歩だった人は杖が必要になるということです。

実際、論文にもこのような内容が書かれているものもあり、学生だった私は違和感がありながらもその目標に設定し、プログラムを立てていきました。

前に書いた通りその方は、骨折前は杖などを使用せず、歩行は自立されており、私としては再度補助具なしでの歩行獲得を目指すものだと考えていました。
ですが、アドバイス頂いた内容は一段階下げた目標でした。

もちろん、再転倒のリスクを出来るだけ下げることは大切であり、杖などの補助具を使用することも理解できます。
ですが…。
この違和感は、実際に現場に出てからもなかなか消えませんでした。

リハビリの目標はその人の目標!

正直今でもこの疑問は解決できていません。
エビデンスと固有性の間でさまよっている感覚です。

医療にはエビデンス(根拠)が求められる昨今、リハビリも例外ではありません。
その中で、様々な物事を一般化していく事は非常に重要なのだと思います。

ですが、他のブログや記事でも書いている通り、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士は、疾患に対してリハビリを行っているわけではなく、その人自身とリハビリを行っています。
この様な中で、一般化し精度を上げ、質を上げていける分野とどうしても患者さん個人を抜いて考えていくことが出来ない分野があると思っています。

その代表が目標ではないでしょうか。

患者さんをしっかりと評価して、機能や能力レベルを正しく把握した上で、論文などの知見を取り入れていく。
今回の患者さんで言えば、なぜ杖が必要になるのかを論文などの視点と、その患者さんの視点双方から説明していかなければなりません。
論文に書いてあるから…その知見に目の前の患者さんはいません。

エビデンスベースの考え方は絶対に必要です。
ですが、知見や情報は使い方が非常に大切です。

患者さんの可能性を最大限引き出していくためにはどうすれば良いのか?
その答えは、患者さんとリハビリをしている療法士が導き出さなければなりません。
骨折する前より能力が上がる患者さんを私はたくさん見てきました。
どうすればそうなれるのか?
ここを話し合うことが必要です。
未来を見据えた話し合いを。

基礎から学びたい人から臨床を高めたい人まで
オンラインサロン会員募集中です!!

Scroll to top