例えば、私が以前いた回復期での臨床では、最初の20分~30分でリラクゼーションという名のマッサージやストレッチをほとんどのセラピストが行っていました。
入職して間もない私は当然疑問に思ったので聞いてみたところ…
「緊張が高くなっているから、正常化してから介入したほうが良い」と説明されました。
「でも、臥位でリラックスしても、起きたら戻らない…?」と思ったのを今でも覚えています。
実際皆さんも経験したことがあると思いますが、筋緊張というものは姿勢によって大きく変化します。
安静時筋緊張、動作時筋緊張という言葉があるように、止まってるときと動いたときの筋緊張は、違うんですよね。
もし動いている時に筋緊張が亢進するのであれば、筋緊張が亢進しない動き方を学習してもらう必要があります。
ところで、こんな筋緊張ですが次の現象と混乱しやすいです。
- 筋の柔軟性の低下(立位で前屈した時のハムストリングスや大腿二頭筋などのツッパリ感)
- 硬結(血流が悪くなったことによる現象)
- 持続的収縮による筋の膨隆
ここでは詳細は省きますが、臨床上これらと筋緊張は混乱しやすいです。
そこで、整形外科疾患で生じやすい現象と、脳血管疾患で生じやすい現象に分けて、書いていきたいと思います。