認知にも癖がある?!

お読みいただいている皆さんありがとうございます。
プロリハ研究サロンを運営しています、理学療法士の唐沢彰太です。

皆さんは癖がありますか?
自覚している癖とまだ気付いていない癖があるかもしれません。
もし気付いている癖があっても、人から指摘されて気付いたという人がほとんどではないでしょうか?

この癖は仕草や行動だけではなく、実は【認知(考え方)】にもあるんです。
今回は私が臨床で最も大切にしている、この<認知の癖>について書いていきます!

認知とは自分なりの解釈

今私は、PCの画面を見ながらキーボードで文字を打っています。
画面に映る紙に、黒い部分がどんどん増える過程を私は視覚を通して感じています。
この黒い部分を【文字】だと認識することが出来ますが、もし白い紙に白い文字で書かれたら私は文字に気付くことができません。
つまり、白い紙と黒い文字に明確な「違い」があるから私は文字を認識することが出来ています。
この違いを情報と言います

先日見ていたテレビで、漫画作家の先生がいつも作品を描いている紙の値段について話していました。

「この紙の値段は1枚1円くらいかな?そこに自分が絵を描くことによって値段が数百万になるこの過程が大好きなんだ」

小説や漫画は紙を製本したものを売っているのではなく、その紙に書かれている情報を売っています。もし白い紙に白いインクで描かれていたら…人は差が大きければ大きいほど情報を得やすいのですが、大きすぎても情報にはならない特徴があります。

例えば、「猫と犬」はなんとなく比べることが出来ますが、「猫と北海道」を比べてと言われても意味が分からないと思います。
ここから分かることは、カテゴリが類似しているもの同士を比べると情報を得やすいということです。
猫と犬は同じ動物ですが、北海道は地名なのでカテゴリが全く異なっています。北海道と沖縄であれば比べることが出来ますよね?

2つのことを比べることで情報は多くなり、物事をより知っていけるのはイメージ出来るでしょうか?
北海道をもっと知りたいなら、沖縄と比べた方が知れると思います。
先ほど書いたように白い紙に黒で書くと情報になるのは、紙の白とインクの黒を比較することで情報化しています。

ここで大切なのは、「作られる情報は人によって異なる」ということです。
この違いをもたらす原因はいくつか考えられますがここでは、好き嫌いと今までの記憶について書いていきます。

犬派・猫派があるように、犬と猫を比べて得た情報は好き嫌いによって大きくフィルタリングされます。
犬を飼ったことがある人とそうじゃない人では、そもそも犬に関して持っている情報量が大きく異なります。

このように、持っている情報量は人によって大きく違い、物事の解釈も様々です。
この解釈は認知によるものであり、情報の種類や量によって異なります。
またこの解釈は無意識に行われるため、自覚することが出来ません。

そうなんです。これが認知の癖なんです。
わかりやすく言うと、ラーメンが好き、音楽が好きなどの趣味嗜好も認知の癖の1つだと考えられます。
また、ポジティブ思考やネガティブ思考などの物事の捉え方も認知の癖の1つです。
認知とは自分なりの解釈で物事を理解し知っていくことになります。

自分のことは自分が1番知っているわけではない

この認知の癖を考えていくと、自分のことって意外と知らないのかもしれないと思っています。自分がどういう性格なのか、周囲からどう見えているのかは意外と知らないですよね。これは自分の癖を知ることの難しさが影響しています。

リハビリにおいて患者さんが自分の身体や脳の状態を知るのが難しいことも、認知の癖から説明することが出来ます。痛みがある、感覚障害があることに加えて認知に癖があれば物事を知っていく時にいろいろなフィルターがかかることは想像に難しくありません。このことを理解した上で臨床をおこなっていくのとそうでないのとでは、患者さんのことを知っている深さが異なってきます。

皆さんはどんな認知の癖がありますか?患者さんはどうですか?