お読みいただいている皆さんありがとうございます。プロリハ研究サロンの唐沢彰太です。(自己紹介はこちらから→唐沢彰太って誰?)
リハビリテーション(以下、リハビリ)の臨床現場では、日々いろいろな症状をお持ちの患者さんと出会います。メジャーな症状から初めて出会う症状までさまざまですが、どれも患者さんによってその原因が異なっているのがほんとのところです。
そのため、臨床では観察や評価、検査結果から導き出した患者さんの病態から介入による変化までを【仮説】立てて、介入によって【検証】する作業が求められます。
今回はこの一連の流れのポイントを紹介したいと思います。
ポイント
- 仮説は、観察や評価結果を分析して導き出す。論文を引用しても仮説であることを忘れずに!
- 介入したあと、仮説通りの変化がみられるかどうかで検証する。自分のリハビリで改善したかどうかではなく、患者さんの変化を見逃さない!
セラピストに必要なのは【考える力】
皆さんは、【エビデンス】という言葉を聞いたことがあると思います。人を対象とするリハビリでは、特に根拠が重要で「なんとなく」リハビリをすることは絶対にダメです。
そこで、論文などの知見を参考に介入するのですが、「どうしてその知見をこの患者さんのリハビリに使用したのか?」をしっかり考えなければなりません。例えば同じ疾患だから、同じ症状だからなどの理由があると思います。
ですが、それはあくまで【参考】です。
つまり、目の前の患者さんにその知見を使用するかどうかはセラピストが患者さんと一緒に決定します。セラピストは患者さんの病態を出来るだけ正確に、かつ論理的に把握しなければなりません。
そのために、評価や検査を行います。患者さんの能力を正確に把握するためですね。それらの結果をまとめ上げるのが分析で、その結果が【仮説】になります。
患者さんは
- なぜ出来ないのか?
- なぜやりにくいのか?
- それは改善の可能性があるのか?
- するとしたらどうすれば改善するのか?
これらがリハビリの臨床での仮説になります。
あくまで仮説です。いろいろなバイアスがかかっていますし、正しいかどうかはわかりません。ですが、可能な限り正しい仮説を立てられるよう、セラピストは【考える力】を付けなければなりません。いくら論文を読んで、たくさん知識を持っていても、この【考える力】がなければ仮説は妄想になってしまいます。
介入は検証するために行う
ここまで書いてきた通り、リハビリは患者さん一人一人に適した内容を提供しなければならないため、正解はありません。だからこそ、仮説を立てることが大切です。
この仮説が正しかったのかどうかを検証するのが介入です。介入によって患者さんに仮説通りの変化がみられるかを評価ししていきます。
この仮説を立てて、検証する作業の繰り返しが臨床の質を向上する唯一の方法です。患者さんに良いリハビリを提供するためには欠かせない作業になっています。
「なぜ変化したのか?」を論理的に説明出来なければ、全く根拠のないリハビリになってしまいます。これはダメですよね?
自分なりの考えをしっかりと言語化できるように練習することが大切です。以下のことができて初めて臨床になり、積み上げていけます。
- 患者さんの状態を説明できる
- どうしてそのリハビリをするのかを説明できる
- リハビリ後の変化を説明できる
1回1回のリハビリの中でしか、セラピストは成長できません。皆さん一緒に成長していきましょう!
プロリハ研究サロンでは、
・実際のトレーニングの方法
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