正直今でもこの疑問は解決できていません。
エビデンスと固有性の間でさまよっている感覚です。
医療にはエビデンス(根拠)が求められる昨今、リハビリも例外ではありません。
その中で、様々な物事を一般化していく事は非常に重要なのだと思います。
ですが、他のブログや記事でも書いている通り、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士は、疾患に対してリハビリを行っているわけではなく、その人自身とリハビリを行っています。
この様な中で、一般化し精度を上げ、質を上げていける分野とどうしても患者さん個人を抜いて考えていくことが出来ない分野があると思っています。
その代表が目標ではないでしょうか。
患者さんをしっかりと評価して、機能や能力レベルを正しく把握した上で、論文などの知見を取り入れていく。
今回の患者さんで言えば、なぜ杖が必要になるのかを論文などの視点と、その患者さんの視点双方から説明していかなければなりません。
論文に書いてあるから…その知見に目の前の患者さんはいません。
エビデンスベースの考え方は絶対に必要です。
ですが、知見や情報は使い方が非常に大切です。
患者さんの可能性を最大限引き出していくためにはどうすれば良いのか?
その答えは、患者さんとリハビリをしている療法士が導き出さなければなりません。
骨折する前より能力が上がる患者さんを私はたくさん見てきました。
どうすればそうなれるのか?
ここを話し合うことが必要です。
未来を見据えた話し合いを。