臨床は孤独…だけど

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本サロンを運営しています、理学療法士の唐沢彰太です。
(自己紹介はこちらから→唐沢彰太って誰?

リハビリテーションの臨床は患者さんとセラピストの1対1です。コミュニケーション、観察、分析、介入…臨床に関するすべてを一人で考えて答えをだし、臨床と向き合わなければなりません。
私も新人の頃は臨床内で良く悩んでいました。今では悩むというよりも考える思考を持っていて、悩むことはほとんどなくなりました。
そこで今回は、臨床は孤独だけど乗り越える方法があるので書いていきたいと思います。

悩むと自信を無くしていく…

理学療法士になって間もない頃は、まだ知識も経験も少なく毎日の臨床で悩んでいました。

これであってるのかなぁ…どうしてあーなるのかわからない…

患者さんとのコミュニケーションも毎日のように先輩に怒られていました。
すると、自分の臨床に自信を失っていきました。周りにどう思われているのか、患者さんにどう思われているのかを常に気にして臨床をしていた時期もありました。

でも、今思うとこの悩んでいた時期があったからこそ今の自分があるんだと思います。
患者さんをもっと良くしたい!悩んでいた自分を変えたい!そう思った私は、本を読み、勉強会へと参加していきました。本格的に始めたのは理学療法士になって2年目からです。さすがに1年目は仕事に慣れたり、社会人として学ぶことが多かったため、一通り落ち着いてから勉強に力を入れていきました。

知識が増えると引き出しが増えます。【なぜ?】を解決する術が増えて行きます。また技術が上がると患者さんに目に見えて変化が出てきます。患者さんの喜ぶ顔、驚く顔がみれるようになると自分に自信が出てきます。
私は孤独な臨床を、勉強するという方法でポジティブな方へ変えることが出来ました。これに加えて、悩むということから考えることへと変えたことも大きなポイントです。
いくら悩んでも答えは出ません。でも考えれば何かしら答えが出ます。答えが出れば、正解不正解がわかり次に活かすことが出来ます。

臨床における<考える>には、知識よりも考える思考方法が大切です。私は論理的思考<ロジカルシンキング>を用いています。ぜひ興味のある方は、ぜひ調べてみてください。

臨床は一人じゃない時もある

さて、リハビリの臨床は患者さんに介入している時間だけではなく、勉強したり他のセラピストに相談している時も含まれると思っています。患者さんのことを想像しながら勉強したり、患者さんのことをもっと理解したいから勉強したり、どんな介入したらいいか知りたいから相談したり…常に勉強や相談の中心には患者さんがいなければなりません。

このことを考えて行くと、臨床は1対1の時と周りの人とその患者さんについて考えることが出来る時とあります。日本人特有の、間違えたくない、馬鹿がばれたくないなどの気持ちがこれらを邪魔することはたくさんあるかもしれません。
でもその気持ちを取っ払ってたくさんの人に相談して、基礎から学びなおすことが本当に大切です。
ぜひ皆さんも一人で悩まず、孤独を解消してください!!

1周年記念セミナーやります!

プロリハ研究サロンは、2021.9.1で1周年を迎えました。
1周年記念として、<著書に書ききれなかった臨床について話す会(リハビリテーション)>を開催します。

本には書くことが出来なかった内容を、話していく予定ですので読んでいただいた方も、もちろん読んでいない方も、私の臨床思考を是非1度お聞きください。

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筋力トレーニングと運動学習を分けて考えよう!

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リハビリテーション(以下、リハビリ)の臨床の中で組まれるプログラムには、筋力トレーニング(以下、筋トレ)がほぼ入っています。実際、私が学生の頃の実習から新人まで筋力トレーニングは<積極的>に行っていました。
この時の筋トレは、単関節の運動やキッキング(臥位や座位で蹴るような運動)、ブリッジ、腹筋などいわゆるトレーニングを指すことが多いです。これに加えて、動作練習=筋トレのようなプログラムもあります。つまり、たくさん立ち上がりを繰り返して、立ち上がりに必要な筋力を向上していくイメージです。

このように、リハビリと筋トレは切っても切り離せない関係ですが、ここに運動学習を絡めて考えて行くといろいろなことが見えてきます。
今回はこの点に関して考えて行きたいと思います。

筋トレは筋トレ

筋力を向上するためには、トレーニングが必要です。その人に合った負荷をかけてトレーニングすることで、筋出力を調整する3つの要素のうちリクルートメント(運動単位の動員数)の効率化がみられ見かけ上の筋力の向上がみられます。つまり、1つの運動神経で多くの筋を動かすことが出来るようになってきます。
 リハビリにおいて、廃用症候群のような筋力自体が低下して動作を安全に行うことが難しくなっている人や運動耐容能が低下している人は、筋力や基礎体力の向上が必要です。そのため、筋力トレーニングや有酸素運動をプログラムに入れていくことは大切です。

 一方で、運動器疾患の方に筋力トレーニングは必要なのでしょうか?この点を考えていく時に大切なのは、【あくまで筋トレは筋トレ】だということです。つまり、立ち上がりが出来ない人に立ち上がりに必要な筋力を向上するトレーニングを行えば、立ち上がりが出来るようになるわけではないということです。ここでいう立ち上がりが出来るようになるというのは、左右対称に荷重出来て安全に立ち上がることを指しています。

 これはどういうことなのでしょうか?
筋力自体が足りない人は実際たくさんいて、筋力トレーニングは必要です。
このことと同じくらい、動作の学習も大切だということです。

動作の獲得には、運動学習が必須です。立ち上がりを実際に行い、大切なところに注意を向け、知覚し次の動作にいかしていく。このサイクルを回していくことで動作は学習されていきます。
つまり、筋力トレーニングを目的としたトレーニングと運動学習を目的とした動作練習の2つがセットで行わなければ、全く意味がないということです。もっと言えば、筋力向上を目的として立ち上がり動作を繰り返すことは、正しい立ち上がりが繰り返されていれば問題ありませんが、代償が出現している状態で繰り返されれば代償が固定化し、立ち上がりの改善を難しくしていきます。

このように、筋トレはあくまで筋トレであり、目標としている動作を獲得するためには、動作学習のための介入が別途必要になってきます。

脳血管疾患では筋トレは有効?!

ここまでは運動器疾患のような、脳に損傷がなく動作を行えば学習が生じやすい疾患について書いてきました。では、脳を損傷した場合はどうなのでしょうか?
結論から言います。脳血管疾患は、動作獲得のために筋トレは有効ではありません。

あくまで<動作獲得のために>はですが、立ち上がりがふらつく、歩行が不安定な方に筋力トレーニングを行ってもそれらが解消することはありません。
ここで大切なのは、筋力向上を目的に行ったトレーニングが、筋力向上以外の効果をもたらすことで動作が改善することはあるという点です。例えば、立ち上がりの時の股関節と膝関節の伸展のタイミングが、キッキングによって知覚でき【自分で】立ち上がりに応用できた場合がそれにあたります。

そうなんです。筋力トレーニングの時の動きを自分で考えて立ち上がりにいかせる患者さんは本当に稀です。更に、高次脳機能障害があるとほぼ不可能になります。
脳血管疾患における運動障害の本質は、筋力低下ではなく身体の動かし方、動いたことの知覚など他にあります。これらに介入しながら、異常な筋緊張の亢進や運動単位の動員異常、反射の亢進など脳血管疾患に特有な現象がみられない状態で動作を遂行できるようになって初めて、筋力が向上してきます。

筋が収縮しなければ萎縮して行きます。なぜ動かないのか?の原因を明確にしていく手続きを踏まずにただ動かす、ただ動作を行うなどの介入では本質的な問題点の改善は難しいです。

介入に至るまでの手続きが、脳血管疾患ではとても大切なのが少しでもおわかりいただけたでしょうか?参考になれば幸いです。

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臨床でなかなか結果が出ない人へ(リハビリ)

臨床でなかなか結果が出ない人へ(リハビリ)

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臨床力

リハビリテーションにおいて、患者さんと接し患者さんを良い方向へ導いていく臨床には、この臨床力が大切です。
臨床力には、

  • 知識
  • 技術
  • 思考力

この3つがレーダーチャートのようにそれぞれ能力としてあり、これらの総合力が臨床力になってきます。

そこで今回は、この臨床力を高め患者さんの可能性をもっと引き出していくために必要なポイントを書いていきたいと思います。

ただ知識や技術を身に付けても結果には直結しない

臨床力においてよく勘違いされてしまうのは、知識と技術を付ければ臨床力があがると思われている所です。
臨床はその時々で知識に基づいて患者さんを理解し、考えた結果を技術としてアウトプットしていく場だと言えます。その為、知識を増やしてもその知識をもとに思考する能力がなければなりませんし、技術があっても思考によって導き出された結果がなければ意味がありません。

臨床現場では、休日に参加した勉強会で習った実技をすぐに患者さんに試している光景を目にすることがあります。なぜそれを患者さんに実施したのかの背景がないまま実施するのは絶対にだめです。もしかしたらリスクすらあるかもしれません。
技術には知識が必要で、鍛錬が必要です。健常人同士での練習はもちろん、その介入に行きつくためのプロセスがなければ、それは臨床ではなく実験になってしまいます。

よって次のことが非常に重要になりますので再度書きたいと思います。

  • 知識は患者さんを理解するために思考する材料
  • 技術は思考した結果をアウトプットする方法

これらを踏まえて臨床力で必須の能力の思考力について書いていきます。

思考はロジカルに

患者さんを観察し評価していくと、患者さんの全体像が見えてきます。同時に、ポジティブ面・ネガティブ面も明らかになり、患者さんの特徴が把握できてくると思います。このように患者さんを理解していくプロセスに加えて、介入の方法やその結果の予測、実際の結果からのフィードバックをもとにした更なる患者さんの理解をしていくことすべてが臨床で、思考していく必要があります。

この時の思考で私が用いているのが【ロジカルシンキング】です。簡単に言うと、自分の思考を言語化出来るか出来ないかを大切にしています。
想像してみて下さい。今自分が担当している患者さんの全体像と病態、介入についてぱっと説明してくださいと言われた時にすぐ説明できるかどうかが大切です。もちろん説明するという別の能力が必要にはなりますが、自分が評価や検査結果から何を考えて、どうしてその介入に行きついたのかを言語化できるかどうかで、自分の思考力がわかります。

臨床に「なんとなく」「経験上」は必要ありません。

<なぜなのか?>を明確に言語化出来るかが大切です。
すでに気付いている人もいるかもしれませんが、思考力を高めていくためには一人でできることは限られています。
同じように思考力を高めていきたい仲間、もっと平たく言うと臨床力をもっと高めたい、患者さんの力にもっとなりたいと思っている仲間が絶対に必要です。

1度立ち止まり、どうして勉強するのか?を振り返り、今から前進しませんか?

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失敗から学ぶにはただ失敗してもダメ(リハビリ)

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失敗は成功のもと

非常に有名な言葉ですが、この失敗はただの失敗ではないことを皆さんはご存知ですか?そして、成功からも多くのことを学ぶことが出来ることを同時に知っておかなければなりません。

そこで今回は、リハビリテーションの臨床において試行錯誤することがどれくらい大切なのかを、成功と失敗の視点から書いていきたいと思います。

何かに挑戦するには準備が必要

リハビリの臨床では、常に挑戦していくことが大切だと思っています。初めて出会う患者さん、初めて見る現象…どれだけ多くの症例を経験しても、日々【初めて】な経験をするのが臨床です。その中で、我々理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などのセラピストは、患者さんの改善に向けて挑戦していかなければならないからです。
ですが、挑戦するためには準備が必要です。特にリハビリでは、患者さんの今後の人生に大きな影響を及ぼす可能性があるため、「なんとなく」「自分がやりたいから」などの理由のみで挑戦することは絶対に避けなければなりません。このような事態を避けるために、患者さんの情報収集、根拠になりうる情報の収集、ロジカルな訓練の組み立てと言った準備をする必要があります。

この準備の中でもう1つとても大切なことがあります。皆さんはおわかりでしょうか?それは…予測です。自分が挑戦すると、どの様な結果になるのかを明確に予測しておかなければ、挑戦が成功したのか失敗したのかが分からないからです。予測を含めた準備をすることで、成功からも失敗からも多くのことを学び、次にいかすことができます。

症例報告はなぜ成功例ばかりなのか?

臨床の挑戦を発表する場として最も有効なのが、症例報告会や学会でのケーススタディです。自分が考えたこと、やったこと、その結果をまとめ報告するのですが、成功した症例の報告が圧倒的に多いと思いませんか?もちろん、成功した事例を共有することによって、同じような症例に悩んでいるセラピストの大きな助けになります。ですが、先ほど書いた通り患者さんは一人一人違っていて、臨床は初めてのことばかりです。その症例報告の内容をそのまま担当の患者さんに適応するのでは、根拠としては不十分ですよね。

それよりも、失敗した(症例報告では表現が適切ではないので、難渋した症例と報告しますが)臨床を報告して、病態解釈や訓練の理由、根拠、内容、結果を正確に記して、考察をした方が良いと考えています。この内容から、なぜうまくいかなかったのか?が明確になっていれば、同じ失敗を他のセラピストがしなくて済むからです。さらに報告を聞いた他のセラピストが「じゃあこう考えれば良いのかな?」と新たな仮説へと進むことが出来ます。

このように発展的に考えられるのも、挑戦の前にしっかりと準備した症例発表があるからです。難渋した症例を報告すれば良いのではなく、その発表の中に有意義な情報が含まれていて初めて意味があります。是非ご参考ください!

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1周年記念として、<著書「臨床は、とまらない」「傷ついた脳の声は聞こえているか」の内容を語ろうの会>を開催します。

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あなたの歴史を意識した臨床と勉強のポイント(リハビリテーション)

あなたの歴史を意識した臨床と勉強のポイント(リハビリテーション)

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リハビリテーション(以下リハビリ)の臨床では、患者さんとのコミュニケーションがとても大切です。人と人が接する臨床の中で信頼関係を築くためにはもちろん必要ですが、患者さんの改善可能性を探していくためにも、コミュニケーションは非常に大切です。

また、臨床で悩んだ時に相談した先輩からのアドバイスやセミナーで習った内容にも歴史があります。そこで今回は、歴史にフォーカスしていろいろと書いていきたいと思います。

患者さんには歴史がある

リハビリにおいて、特に回復期に携わっている理学療法士や作業療法士、言語聴覚士(以下PT/OT/ST)は、年上の患者さんを担当することが圧倒的に多いと思います。
その為コミュニケーションでは、言葉遣いが非常に重要で敬語を正しく使用することが大切です。言葉遣いだけではなく、質問内容や使用する言葉も人によって変えていくことが望ましいです。

これはなぜかと言いますと、人には一人一人の歴史があり、生きてきた中で経験した来たことが異なっているためです。
リハビリでは今どうなのか?またこの先どんな生活をするのか?に着目しがちですが、患者さんの今までの歴史を考慮した臨床は思わぬ手掛かりを与えてくれたりします。

この代表例が利き手です。利き手は脳のラテラリティ(側在性)との関連があることが分かっていて、右利きの人の9割以上が脳の左半球に言語野があります。脳卒中においては、この利き手は重要な情報ですが、私が生まれる少し前では左利きを右利きに矯正されていたため今右利きでも実は子供の頃は左利きだった患者さんを多く経験してきました。その方の高次脳機能障害は、単純なラテラリティでは説明できない様々な現象が混在していて、【今】だけを見るリスクを改めて認識しました。

このように、臨床では幅広く能力を見ることが大切ですが、時間軸でも幅広く患者さんを知っていくことが大切です。その為には、PT/OT/STが患者さんに良い意味で興味を持ち、<患者さんの情報を教えて欲しい!>という姿勢で会話をしていくことが必要です。患者さん一言一言を聞き洩らさずに、よく聞くことが大切ですね。

セラピストにも歴史がある

私が1年目の時に、5年目の先輩の臨床を見学させてもらった後のフィードバックでのことです。先輩の着目点は私のものとは全く違く、考えたことも無いようなことばかりでした。その着目点を得たいと思った私は、「何から勉強したら良いですか?」と質問しました。

この風景は、どの職場でもある光景ではないでしょうか?私も良く聞かれますが、実はこの質問非常に難問なんです。なぜかと言いますと、5年目の先輩はそれまで勉強してきたことや担当した患者さんなどいろいろな物を経験した歴史に基づいて今の着眼点を持っています。その着眼点に行きつくまでに5年かかったということです。その為、今の着眼点の理由を説明しても、土台となるものが後輩とは全く違うため本質を理解することは到底不可能だと思っています。

つまり、何から勉強したら良いか?の質問に対して答えがないんです…全く同じ勉強をして全く同じ患者さんを経験した歴史を持っていても、同じ着眼点になるには限りません。よって、話しを聞いている側は先輩からのアドバイスもセミナーでの内容も、その人の歴史に基づいて話しているということ念頭に置く必要があります。

私は常に自分にしか出来ない臨床を表現することを目標にしています。その為には、一人一人に歴史があることにリスペクトすることが大切だと思います。

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祝!1周年!

祝1周年

プロリハ研究サロンは、2021年9月1日に開設1周年を迎えました!
これもサロンにご参加いただいた方はもちろん、皆さんがブログを読んでいただいたり、セミナーに参加してくださったおかげです。
本当にありがとうございます。

1周年を記念して今月にはスペシャルセミナーを開催したり、今月プロリハ研究サロンにご入会いただいた方への特典などをご準備していますのでぜひ!!

これからも【プロリハ研究サロン】をよろしくお願いいたします。

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オンラインサロンを1年間運営してきて感じたこと

オンラインサロンを1年間運営してきて感じたこと

お読みいただいている皆さんありがとうございます。
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コロナ禍真っ只中の2020.9月に開設した【プロリハ研究サロン】も、明日で1年が経とうとしています。
1年でサロンに参加していただいた理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、鍼灸師の皆様には感謝しかありませんし、私の未熟な部分もありご迷惑をおかけしたと思います。
総勢50名に迫る多くの方にご参加いただいたプロリハ研究サロンを運営して感じたことを今回はまとめて行きたいと思います。

やっぱり継続することは大切

私は理学療法士として働き始めた時から、毎日行っていることがあります。
それは、<1日3本論文を読む>ことです。これは師匠でもある宮本省三先生から、「1日1行でも良いから本を読むこと」と言われたことがきっかけでした。

私は今年で12年目になりましたが、毎日欠かさず要約だけでも論文を3本読むようにしてきたおかげで、今では10,000本を超える論文が手元にあります。また論文とは別に、書籍も読んでいて、この12年間で1,000冊を超える書籍を読んできました。
数字を見るとなかなか大きな数字になっていますが、1日1日で考えると決して大きな数字ではありません。やはり毎日継続することが大切なんだなと思います。

この継続で大切なのは、継続していない人とはどんどん差が広がっていき、絶対に追いつかれないことにあります。何においても1つ1つ継続している人には、誰も敵わないんですね。

オンラインサロンを運営して1年間、毎週定例セミナーを開催し、不定期で症例検討会も実施してきました。サロンに参加していただいているメンバーは、もはや職場の人よりも話している人もいるくらいです。こうして継続してきて感じたことは、やっぱり継続することに勝ることはないということです。信頼関係、信用を得るためには有言実行だと私は思っています。毎週セミナーをやると言ったら絶対にやる。簡単に見えますが、実はとっても難しいことなんだと思います。

ただ、継続していくには絶対に必要なことがあります。それは、<モチベーション>です。何のためにやってるんだろう…今日はいっか…もう疲れちゃった…など人の気持ちには波があります。この波を乗り越えるためには、仲間が必要だと思います。自分を必要としている人がいる、自分には居場所がある。仲間はそんなことを教えてくれます。

家族、職場、友人…人にはいろいろな仲間がいて、居場所を作ってくれます。プロリハ研究サロンは、そんな仲間と居場所が作れる良いオンラインサロンになったと思います。

やっぱり一人一人違うなぁ

先日昔からの知人の理学療法士と、今の実習について話す機会がありました。私が実習に行った10年以上前とは全く違っていました。これに関して、良し悪しを語る気は全くありませんが、より一人一人の理学療法士や作業療法士、言語聴覚士としての自覚と志向性がとても大切になってきているように思います。
そんな中で、対大人数のセミナーや十分に研修を受けられなかった人が研修をしている環境で成長を求められている今の若手のセラピストは、とても大変な日々を過ごしているのだと知りました。この点の大きな問題は、誰も悪くないということです。先輩は教え方も習えないまま教育しなければならないので仕方ないんです。

一人一人ニーズも違いますし、得意不得意も違います。興味のあることももちろん違います。そんな中外に出て勉強をしていくなんてとてもじゃないけど無理…良く分かります。同じセミナーに100人が参加して、次の日の臨床から活かせる人は一人か二人です。ただセミナーで習ったことを患者さんに試すのでは、ただの実験です。自分には今の自分に合ったリハビリを提供して、全力で立ち向かえるかどうかを大切にしなければなりません。

プロリハ研究サロンでは、このことを皆さんに教えてもらいました。他のセミナーと違う所は、臨床に関する考え方や着眼点が教えてもらえるところだと言ってもらえた時は本当に嬉しかったです。知識だけを提供していくセミナーは他にもたくさんあります。でもいざ臨床となれば、独りぼっちで患者さんと向かい合わなければなりません。この時私のセミナーがセラピストの背中を押して、患者さんの今後の人生が少しでも良い方向へ変わってくれることが私にとっては一番うれしいからです。

 

1年間というまだまだ短い時間ですが、これからもたくさんのセラピストの方と出会えることをとても楽しみにしています。
これからもどうぞ、よろしくお願いいたします。

「感覚障害の評価と介入」に関するセミナー行います!!

ついに本日8/31の20:00~、感覚障害の評価と介入」をテーマにセミナーを開催します!

主に脳卒中後の感覚障害についての内容になります。

興味がある方はぜひこちらご覧ください!
第2回オンラインセミナー「感覚障害の評価と介入」

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おすすめの勉強方法-リハビリテーション-

おススメの勉強方法

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皆さんはどうやって勉強していますか?本を読むのが苦手、休日に勉強会に行くのはちょっと…、論文ってなんか敬遠しちゃう…などなど人それぞれ得意不得意があると思います。
でも、実は何で勉強するかによっていろいろな違いがあるんです!
そこで今回は、いろいろな勉強方法があるリハビリテーションにおいてどうやって勉強するのが良いのかをそれぞれメリット・デメリットから紹介します。

こちらも是非ご覧下さい!

勉強方法の一覧

まずはこちらの図をご覧ください。
たくさんある勉強方法のメリット・デメリットをまとめてみました。(表1)
私の主観ですので参考程度でお願いいたします。

勉強方法一覧

表1 リハビリテーションの勉強方法一覧

ご覧の通り全てメリットとデメリットが存在することが分かります。
情報があふれているからこそ、その情報の特徴を一人一人が理解して取り扱っていくことが大切です。何より、正しい情報でもその活用方法を間違えると、最も影響を受けてしまうのは患者さんであることを忘れてはいけません。

おすすめの勉強方法

ここからはおすすめの勉強方法をご紹介していきます。
ここでは、私と同じ臨床現場で働いている、理学療法士・作業療法・言語聴覚士の方向けの勉強方法になりますのでご了承ください。

はじめに、臨床に必要なことは3つあります。

  • 知識:ヒトを理解する、病態を理解する、臨床を安全に構築するための知識
  • 技術:触れ方、動かし方、コミュニケーションなど
  • 思考力:プログラムの組み立て方、統合と解釈など

これら1つでも欠けてしまうと、患者さんの可能性を最大限に引き出すことが出来ません。その為、勉強していく時もこれら3つを常に勉強していく必要があります。
この事を前提に勉強方法を考えて行くと2つの流れが考えられます。

  1. 知識探求心タイプ
    • 今興味のある分野の本・文献を読む
    • その分野がテーマのセミナーや本の著者、文献の著者のセミナーに参加する
    • これら知識を臨床にいかすためのセミナーに参加、先輩に聞く
    • 臨床に活かす
    • ア~エを繰り返す
  2. 臨床追及タイプ
    • 臨床の中で疑問を持つ
    • 書籍や文献で調べる
    • これら知識を臨床にいかすためのセミナーに参加、先輩に聞く
    • 臨床に活かす
    • ア~エを繰り返す
  3. 臨床で悩んでしまうタイプ
    • 臨床で介入や病態解釈で悩む
    • 先輩に聞く→解決出来れば臨床に戻る
    • 解決できなければ、書籍・文献で調べるorセミナーに参加する
    • これら知識を臨床にいかすためのセミナーに参加、先輩に聞く
    • ア~エを繰り返す

勉強するきっかけや動機は人それぞれです。
加えて、得意不得意から自分にあった勉強方法もそれぞれなんですね。
このようにいくつかのタイプに分けて自分がどのタイプに近いのかを考えてみると、楽しく勉強できると思います!

是非ご参考ください!!

「感覚障害の評価と介入」に関するセミナー行います!!

ついに8/31の20:00~、感覚障害」をテーマにセミナーを開催します!

主に脳卒中後の感覚障害についての内容になります。

興味がある方はぜひこちらご覧ください!
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痛みは感覚なのか?

痛みは感覚なのか?

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皆さんはいま、どこかに痛みを【感じている】でしょうか?私はパソコンと向き合う時間が多く、肩に痛みを感じています…。

リハビリテーションの現場で働いていると、痛みを持つ多くの患者さんと出会います。骨折による痛み、姿勢不良による痛み、脳卒中後の痛み、線維筋痛症による痛み…同じ【痛み】という言葉で表していますが、実際は全く異なる性質を持っていて到底同じ言葉で表せるようなものではありません。

そこで今回は、最初に書いたように痛みは【感じるもの】として捉えられていますが、表在感覚や深部感覚など他の感覚と同じ感覚なのか?について考えていきたいと思います。

痛みと感覚の違いから考える

つま先が痛い、膝が痛い、頭が痛いなど痛みには身体部位を特定できる特徴があります。これは通常の体性感覚と同様で、手に何か触れている、肘が動いているなどがこれにあたります。このような痛みの身体部位を特定できる特徴は、痛みの<感覚的側面>と言われており、脳にある身体再現と比較されていることが分かります。

一方で、痛みには「この辺が痛い」といったような痛みの部位を点で特定できないものも存在します。その多くは慢性痛で、例えば腰痛であれば痛いのが左右どちらかわからなかったり、日によって痛いところが違ったりと感覚では説明できない側面があります。

これらのことを踏まえると、痛みには感覚的な側面を多く含むものとそうではないものがあることがわかります。では感覚的な側面を多く含むいわゆる急性痛に関しては、体性感覚などの感覚と同じと考えて良いのでしょうか?答えは半分YESで半分NOです。つまり、痛みには体性感覚にはない特別性が存在していて、それが痛みが単なる感覚ではないと言わしめている原因なのです。

それはなんなのか?答えは、【心理面】です。心理面をもう少し細かく言うと【情動】となります。痛みはもともと危険信号で、身体に危険が生じていることを脳に知らせて、それを回避・逃避するためのものです。よって、痛みには負の情動(嫌だ)が働くことがもともと動物的に備わっています。これは、脳で処理される過程でもわかり、痛み刺激は感覚を処理している頭頂葉だけではなく、情動に深く関与する島皮質へも伝達されています。もちろん体性感覚でも情動は働きますが、直接的・同時的ではなくその役割も異なっています。
最近ではよく聞くようになりましたが、痛みとは情動体験だということが、通常の感覚とは異なる点なのかもしれません。

痛みを改善していくためには

リハビリテーションで痛みのある患者さんへ介入していくためには、ここまでのことを念頭に痛みの種類や質を患者さんに聞いていくことが大切になります。原因は何なのか?どのように痛むのか?どんなことをすると痛いのか?…これらのことを問診で聞きながら、痛みへと迫っていきます。これは、痛みにはいろいろな原因があり、またいろいろな要素が関係しているからに他なりません。
さらに、痛みが情動体験であるならば、患者さんは痛みをどう体験していて、痛みのある人生をどう経験しているのかまで考えて行く必要があります。これは、脳卒中後の患者さんの感覚障害でも同様で、感じにくい身体で人生をどう経験しているのかを考えなければならないのと一緒です。

患者さんからすれば、今ある痛みや感覚障害を最も理解しようとしてくれて、自分のことを考えていてくれる存在がセラピストなのです。自分がそんな存在になれているかどうかを大切にしながら、今日も患者さんとリハビリテーションの旅に出ていきたいと思います。

感覚障害に関するセミナー行います!!

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主に脳卒中後の感覚障害についての内容になります。

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いろいろな感覚を統合すると…?

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人はいろいろな感覚を通して様々なことを知覚しています。それらの感覚にはそれぞれの役割があり、受容できる刺激も限定されています。

例えば、視覚は光を受容して環境を知覚する役割があります。また、深部感覚は伸張を受容して身体を知覚する役割があります。聴覚であれば振動を知覚して、言語や音を知覚する役割があります。
このような基本的な感覚は、脳で処理されていくと統合されて情報の信用性を増加させたり、新たな情報を作り出したりしています。

今回は、この感覚を統合する観点からリハビリにどう活かせるのかを考えて行きたいと思います。

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感覚を統合するってどういうこと?

生きていくことは常に多くの感覚の入力を受けていくことです。この多くの感覚は常に同時に入力されていて、これらの感覚を脳はフィルターをかけながら処理することで、行為を行うことが出来ています。
人は1つのことしか意識することが出来ません。(詳しくは<注意の配分性って間違えやすい…大丈夫ですか?>をご参照ください)
この【意識】はいろいろな感覚が含まれていて、多くのことを知覚することで可能になっています。
家でソファーに座ってテレビを見ているときを例に考えてみます。(図1)

テレビを見ている時はテレビが意識にのぼっています。この時、

  • テレビ画面を見ている:視覚
  • テレビの音声を聞いている:聴覚

の2つが知覚されています。つまりこの2つが知覚されることによって、<テレビを楽しむ>ことが可能になっていることになります。
また意識にのぼっていない感覚もあります。

  • ソファーに座っている:体性感覚(触圧覚、深部感覚)前庭感覚など

これらの感覚は常に入力されていますが、意識にのぼっていないため知覚することはありません。もし2時間以上座りっぱなしであれば、腰が痛くなってきて痛みを意識し始めてしまい、テレビに集中できなくなるかもしれません。

この例の中で大切な感覚の統合は視覚と聴覚を統合することによって、テレビを楽しむことにあります。音が聞こえないないテレビよりも音が聞こえた方が楽しいと思います。もし視覚と聴覚が統合できなければ、聞こえている音がテレビから聞こえていると理解できないかもしれません。

テレビを見ている時の多感覚

テレビを見ていてスマホが鳴る音が聞こえてきた時、自分のスマホが鳴ったと勘違いした事はありませんか?このスマホが鳴った時に、画面にスマホが鳴っている画面が写っているかどうかでこの錯覚が生じるかどうかが大きく影響します。つまり、視覚でテレビでスマホが鳴っていることを見て、聴覚でスマホが鳴っていることを聞くことでこれらが統合され【テレビでスマホが鳴っている】と認知することが出来ているのです。

このように、単感覚ではわかりにくいことが2つ以上の感覚を知覚し統合することで分かりやすくなることが非常にたくさんあります。このことをリハビリに活かしていくにはどうすれば良いのでしょうか?

感覚を手掛かりと考えてみる

人指し指でテーブルの手触りを確かめてみてください。この時、自分で人指し指を動かして手触りを確かめたと思いますが、指先の触覚だけではなく指が動くことで生じる運動覚も知覚しています。実際に行っていただくと分かりますが、紙の手触りを確かめる時に指を動かすのか、紙を動かすのかで手触りが変わると思います。圧の変化もありますが、運動覚による触覚の変化が生じています。
言い方を変えると、運動覚によって手触りがよりわかりやすくなっていると言えます。実際、自分で指を動かして紙の手触りを確かめた方がより分かりやすくなったのではないでしょうか?このことから、感覚は知覚することの手掛かりになると考えることが出来ます。

臨床において、感覚がわかりにくいと訴える患者さんに対して、1つの感覚を対象として介入していませんか?触れている感じがわからない患者さんに、触覚のみを感覚刺激をして知覚してもらおうとするよりも、運動覚を同時に入力した方が触覚の役割である、物の材質の知覚が出来ることを数えきれないくらい経験してきました。

感覚の評価はまず単感覚から始めていき、2種類の刺激を知覚した時の能力を評価して短角の時と差がないかどうかを見ていくと、患者さんの本当の知覚に関する能力が見えてくるかも知れません。

ぜひご参考ください!!!

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